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「東京ラブストーリーにはまった」バブル世代、"イタいポジティブさ"が日本社会を動かすワケ

6分で読める
元気なミドルシニア層
人間関係が希薄な現代、新人類世代・バブル世代特有のポジティブさは価値を持ちます(写真:metamorworks/PIXTA)
  • 原田 曜平 芝浦工業大学デザイン工学部UXコース教授
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新人類世代・バブル世代のこれまでの生き方、そしてこれからの未来図をひと言で表すなら、それは「ワクワクの連続」です。

このマインドは、戦争の傷跡を引きずっていた上のシニア世代(焼け跡世代、キネマ世代、団塊世代など)とは、精神のOSそのものが、根本から異なっています。

新人類世代の人々が口を揃えて語る共通の原体験が、子どもの頃に目撃した「1970年の大阪万博」です。世界中から最先端のテクノロジーと未知の文化が押し寄せ、日本が未来に向かって一直線に駆け上がっていく象徴だった万博は、当時少年少女だった彼ら・彼女らの心に、「未来は無限に明るい」という万能感を強烈に植えつけました。

『「キラキラシニア」という生き方: バブル世代・新人類世代 定年前後のライフシフト』(三笠書房)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

一方、バブル世代の原体験の象徴として語られるのが、トレンディードラマの金字塔『東京ラブストーリー』(1991年)です。放映当時、バブル世代の若者たちはちょうど大学入学や就職を機に、地方から東京へとはるばる上京してきた時期と完全に重なります。

青山や六本木を舞台に、きらびやかな都市生活のなかで激しい恋愛と消費を謳歌する主人公たちの姿に、彼ら・彼女らは地方出身である自分自身の未来を重ね合わせ、毎週月曜の夜に、胸を激しくドキドキさせていたのです。

「大阪万博」と『東京ラブストーリー』──。

この二つのコンテンツは、単なる一過性のブームや懐古趣味の対象ではありません。同世代の人々のDNAに、「この国は、必ずよくなる」「自分の人生も、努力とノリ次第でどこまでも上へ行ける」という強烈なドキドキとワクワクを刷り込んだ、「約束の記憶」なのです。

青春時代に骨の髄まで染み込んだこのポジティブな価値観は、その後の日本経済がどれほど長く冷え込み、失われた30年を経験しようとも、けっして完全に消え去ることはありません。

結論、キラキラシニアが日本を救う‼

年齢を重ねてシニアになっても、あの頃と同じドキドキとワクワクを追い求め、「俺は、まだやれる」「私は、これからが本番だ」と思い続ける。

下の世代から見れば、その姿は、ときにウザく、ときにイタく、あまりにも無邪気で理解不能に映るかもしれません。しかし、社会全体が閉塞感に包まれ、誰もがリスクを恐れて縮こまっている今の日本において、この「いい意味での理解不能なポジティブさ」こそが、停滞した局面をガラリと変え、新しい風を吹かせる最大の原動力になるのではないでしょうか。

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