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キャリア・教育 #学校という身近な”異世界”の物語「知られざる教員のリアル」

暴言や暴力は日常…「言っても聞かない」生徒への指導で苦悩する教員、校長の「理想の学校づくり」への不信感

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黒板に書かれた「死ね」「バカ」
(写真:Graphs / PIXTA)
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「管理職にどうやってなるのか、よくわからないんです。自分から手を挙げて試験を受ける自治体もあると聞きますが、私たちの自治体では明確な説明がない。声がかかってから試験などを受ける形なのかもしれませんが、選考基準が限りなくグレーです」

管理職の昇任に当たっては、自治体ごとに選考制度が設けられており、その方法は一様ではない。所属長の推薦を重視する自治体もあれば、本人が志願できる自治体、両者を併用する自治体もある。中田さんが問題視するのは、制度の有無ではなく、選考基準が現場から見えにくいことだ。

「誰がどのような基準で候補者になるのかが見えず、コネクションで決まるのではないかと思うことはあります。研究発表や事務局など、負担の重い仕事を担った人が、その後に昇進していくケースが多い。外からは『頑張ったご褒美』のように見えます」

こうした経験は、管理職に必要な企画力や調整力を測る材料にもなりうる。だが、評価基準が共有されなければ、現場の疑念は拭えない。

中田さん自身も「それだけで決まるわけではないかもしれない」と話す。それでも、管理職登用の仕組みや候補者が選ばれる基準が、現場に十分説明されているとは感じられない。

「そういうことを話すこと自体、どこかタブー視されている。みんなが目指すものでもないし、説明もない。そして気がつけば、私自身、今から管理職を目指そうとは思えない年齢になっていました。だから、なんだかよくわからない人が管理職になる、という感覚があります」

若い教員が「考えること」をやめる怖さ

民間企業を経験してきた中田さんは、学校という組織の特殊性を強く感じている。

「勤務校が変わっても、7~8割の仕事はこれまでと同じようにこなせます。でも、その学校独自の見えないルールもある。校長次第で、組織が大きく変わってしまうところがあると感じます」

中田さんが特に危惧するのは、若い教員たちのことだ。

「職員会議が校長の方針を受け取るだけの場になれば、教員は自分で考え、意見を言い、学校をつくる経験を持ちにくい。若い先生たちが『こんなものだ』と思い、考えることをやめてしまわないか心配です」

生徒に寄り添い、ルールで縛りすぎない学校づくりには意味がある。だが、その理想が目の前の生徒の実態や教員の声を置き去りにして進められるなら、学校は誰のための場所になるのか。

校長の裁量が大きい学校現場で、教員はどこまで意見を言えるのか。中田さんの違和感は、教員も含めて誰も置き去りにすることのない、開かれた学校運営のあり方を問い直している。

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