もう一歩踏み込みたいことがあります。それは、あなた自身がもし折れる必要があるときは、ただ黙って耐えるのではなく、“次につながる工夫”を必ず入れることです。
たとえば、「今回はその案でいきましょう。ただ、次回の会議で改善点を振り返りましょう」「今日のところは合わせます。ただ、この部分だけは検証させてください」といった形です。
これは、ただ引き下がるのではなく、話し合いを未来志向に変えるための工夫です。
人は「一度譲る」と、その後もずっと譲る羽目になると思いがちですが、実際には違います。“譲り方”に筋が通っていれば、むしろ信頼が深まり、次の話し合いはもっとラクになるのです。
こうした中間案・別案が出せる人は、集合知性を高める中心人物になっていきます。その場にいるだけで、空気が軽くなり、全員の意見が出やすくなる人。そんな人がいる会議では、驚くほどスムーズに話がまとまり、成果も出るのです。
結局、話し合いは勝ち負けではなく「一番いい未来を、みんなで探す作業」です。対立を避けるために別案を用意するというのは、ただの技術ではありません。それは、全員の知性を活かし、全員が前に進めるための“場作り”そのものなのです。
“逃げる時間”を確保しておく
あなたは友人と待ち合わせをしていました。するとその友人から連絡が入ります。
「もしかしたらギリギリか、少し遅れるかも」
それほど急いでいないあなたは、さほど気にせず「了解。気にせずゆっくり来てね」と返しました。
さて、約束の時間になり、ちょうどに待ち合わせ場所に行ったところ、遅刻するかもと言った友人が先についていました。
「どうしたの? 早いね」
「遅刻して待たせるのは申し訳ないから、念のため、遅刻してもいいように連絡しておいたんだ。間に合ってよかったよ」
もしこんなやり取りをしたら、あなたはどう感じますか?


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