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高市首相から、市場から、アメリカから……「いじめ」を受ける日銀が「四面楚歌」を脱する「たった1つの正しい方法」とは何か

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圧力にさらされる日銀。どうすればいいのだろうか(写真:ブルームバーグ)
  • 小幡 績 慶応義塾大学大学院教授
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さて、私の注目するのは、繁殖牝馬のほうで、これは受胎している馬が多く、つまり、お腹にすでにキズナの仔とか、有力種牡馬の仔を孕んでいるので、1度に2頭入手できるということもある(無事に必ずしも生まれるわけではないが)。

だから、買い手も、普通のオーナーではなく、生産者であり、これは、日本全体の馬の所有の分布を適正化し、お互いに「ウインウイン」になるので、大変社会的価値のあるせりである。ほかの主催者の繁殖牝馬セールは昔からあったが、ノーザンファームのものは2019年から始まり、急速に範囲も影響も広がっていて、大変好ましい。もっともっと繁殖セールが発展してほしい。

「トレーニングセール」と「現役馬の売買」をもっと盛んに

さらに言うと、日本の競馬のせりで、もう2つ、まだまだ足りないものがある。それは「トレーニングセール」と現役馬の市場(売買)である。トレーニングセールというのは、デビュー間近の馬を実際のレーストラックで走らせて、そのパフォーマンスを見て、入札をするものである。

欧州では盛んではなく、アメリカでとても盛んである。それは、欧州は生産重視というか生産がほとんどで、アメリカはレース中心ということと関係があるだろう。だから、アメリカでは、繁殖のことを考えず、すぐに牡馬を騸馬にしてしまう(去勢する)。宦官と一緒で、競争寿命が長く、気性が悪い馬も扱いやすくなるので、ごく普通に行われる。香港もそうで、ほとんどの有力馬が騸馬である。だから、伝統を重んじる欧州競馬の中でも伝統のある凱旋門賞は、騸馬は出走できないのだが、これを認めようとずっと議論しているのだが、いよいよ動きつつあるようだ(有力馬が集まらなくなってきているため。実は、これも凱旋門賞馬に牝馬が多い理由の1つ)。

トレーニングセールでは、筋肉隆々で、スピードのある馬が売れる。当然だが。日本でも行われているが、地方競馬の底上げのためにも、もっともっと広げるべきである。

さらに重要なのは、現役馬の売買である。もう実際にデビューした後で、売買するのである。これは、日本では好まれない。理由はいろいろあるが「馬は、夢とロマンだから、成功してからその馬を買うのでは、カネで名誉(2歳の超有力馬を高額で買えばダービー馬のオーナーに高い確率でなれる)を買うのをよしとしない」、という情緒的なものであると思われる。実際、有名なオグリキャップの2度の転売(馬主変更、オーナーチェンジ)は、黒歴史、あるいは悲劇のように語られたりもするが、欧米では(特にアメリカ)ごく普通のことである。社台グループも、欧米では普通に行っている。

このメリットは、競走馬売買市場での適正な分布が実現する、日本全体で望ましいポートフォリオとなる、ということである。前出のセレクトセールで5億円、6億円で夢を買う、予算制約のない人々は、常に夢破れる。超高額馬は、期待ほどは走らないからである(期待が高すぎるだけだが)。どうしても最高の馬を買いたいのであれば、2歳の最強馬を20億円で勝ったほうが話は早い。するとセレクトセールの異常な高値がなくなり、妥当な水準の高値となり、本当に目利きができる馬主、購買者が自由に幅広い選択肢を持つことになる。最適配分が実現すると思う。

さて、この週末の9日は、新潟競馬場で3歳馬のダート重賞、レパードステークス(距離1800m、G3)が行われる。24年のセレクトセールで1歳時に2億2000万円で購入されたショウナンバンライと、23年のセレクトセールで当歳時に7480万円だったメルカントゥールに注目。

※ 次回の筆者はかんべえ(吉崎達彦)さんで、掲載は8月15日(土)の予定です(当記事は「会社四季報オンライン」にも掲載しています)。

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