特徴は、大きく3つあります。①大学教員が監修した学問探究プログラムであること、②大学生メンターとの対話によるサポートがあること、③探究を進路に活かす大学入試への接続があることです。
具体的なプログラムとして、マーケティングを学ぶ「テーマパーク探究」や、表象文化を探究する「現代ポップカルチャー探究」などが人気です。
◎「ディスカバ!」のプログラム・探究テーマ
高校生の個人参加は自由ですが、高校に導入するとなると、運用方法は一様ではありません。高校の方針に沿って、カリキュラムに沿う形で導入されます。
例えば、学期始めのオリエンテーションにスポット活用する「導入型」、1年次に複数の学問探究テーマを体験する「練習型」、2年次の個人探究テーマ設定を支援する「課題設定型」、生徒が選んだテーマごとに教材や大学生メンターを活用する「伴走型」、探究の成果を志望理由書や面接につなげる「進路接続型」などに分類できるでしょう。学校の教育目標や年間計画に合わせて、必要な部分を組み込むことが重要です。
桜美林大学「ディスカバ!」で志願者伸ばす
桜美林大学がこの仕組みを開発した背景には、教育における問題意識のみならず、少子化時代における広報戦略の転換がありました。
従来の大学広報は、大学の魅力を高校生に「伝える」ことが中心でした。しかし、「ディスカバ!」は、高校生に大学で学ぶ意味を「感じる」機会を提供しています。大学広報と教育活動の接点をつくりだす発想です。
高校側には、教員だけでは用意しにくい専門的な教材や伴走者を確保できるというメリットがあります。教員は、すべてのテーマの専門家になるのではなく、生徒の学びを見取り、外部資源を学校の文脈に合わせて編集する役割に集中できます。
その結果、桜美林大学では、20年代以降の入試で志願者数が大きく伸びており、探究を通じた継続的な高大連携は、その成長を支える要因の1つであると考えられます。
こうした背景もあり、「ディスカバ!」は桜美林大学から全国の大学へ広がっています。九州では崇城大学・純真学園大学、関西では京都文教大学にも導入されました。地域を問わず、広く全国へと探究の機会を届ける体制を少しずつ準備中です。
「ディスカバ!」は、探究を推進する連携モデルの1つの形にすぎません。大学の規模や専門分野、高校の課題や地域性によって、適した方法は異なるでしょう。大学教員による継続的な助言、大学生との対話、研究施設の活用、複数の大学や地域団体とのネットワークなど、さまざまな形が考えられます。
もちろん探究のパートナーは大学だけにとどまらず、企業連携・地域連携などのモデルも等しく有効です。1つの正解にとらわれることなく、環境に応じて適切な手法を活かすことが何より重要でしょう。
大切なのは、高校と外部組織がそれぞれの都合だけで連携するのではなく、「探究を通じて、どのような資質・能力を育てたいのか」という目的を共有することです。高校で生まれた問いを大学での学びへ、さらに社会への参加へとつなげていく。そのような関係をつくることが、これからの教育に求められています。




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