この話題になると、必ず出てくる説明があります。
「それって、総合型選抜や指定校推薦で入りやすくなったからでしょ? いわゆる"年内入試"で、学力不十分なまま大学に入る子が増えたからだよね」というものです。
たしかに、それも大きな一因です。多くの大学が、入学者の学力不足を前提とした学習支援に力を入れざるを得ない状況になっています。
実際、全国の大学の約3割が、高校レベルの内容を学び直させる「リメディアル教育」に取り組んでいるというデータもあるほど。
でも、僕がこの現象を追いかけていて驚くのは、一般入試で正々堂々と点数を取って入ってきた学生の中にも、単位が取れずに苦しむ子が確実に増えているということです。
つまり、入試方式の問題だけでは、この現象は説明しきれない。もっと深いところで、何かが変わっている。
僕が現場で見ていて、いちばん大きな要因だと感じているのは、まったく別のところにあります。
それが、「塾漬けの受験生活を経て大学に入ってきた子」の急増です。
「塾」に加えて「家庭教師」も?
最近の小中高の生徒たちを見ていて、本当に増えたなと感じるのが、「塾に通いつつ、その塾についていくために家庭教師までつけている」という子たちです。
驚かれるかもしれませんが、都市部ではもう決して珍しい話ではありません。
平日は塾で授業、土日は家庭教師で塾の復習、その隙間時間もオンライン教材やチャットで質問できる誰かがいる――こうやって、朝から晩まで、常に「教えてくれる大人」がそばにいる状態で受験期を過ごす子が、じわじわ増えている。
ご家庭にしてみれば、これは「教育投資の最適解」に見えます。塾も家庭教師も、教えるプロです。うまく組み合わせれば、確実に成績は上がる。実際、こうやって外側からガチガチに固めれば、難関大学にも十分手が届く。
短期的に見れば、まったく正しい選択に見えるでしょう。
しかし、この「ガチガチ固め型」で大学に入ってきた子に、あることが起きます。
大学に入った瞬間、支えていた足場が、全部一度に外れるという現象です。


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