感情を抑え込んで働くのではなく、感情とうまく付き合いながら看護師としての仕事をまっとうする。そのためには、患者への感情労働だけでなく、職場の人間関係の中でも多くの感情労働が行われているという事実を、まず周囲が理解しなければならない。
感情労働から看護師を守るために
感情労働は、これまで個人の「優しさ」や「責任感」によって支えられてきたが、それを本人の我慢だけに委ね続ければ、バーンアウトや離職は防げない。
必要なのは、感情労働を見えるものとして扱い、言葉にできる場や、相談してもよい空気を作ること。そして患者や家族との距離だけでなく、職場の理不尽さから自分を守るバウンダリーの考え方を共有する。そうした積み重ねが、看護師を守ることにつながる。
看護師には「いつも笑顔で献身的でいてほしい」と求めてしまうが、その笑顔の奥で何が起きているのかを想像してみてほしい。多くの人が見えない仕事である感情労働に目を向けることは、看護師個人を守るだけでなく、医療そのものを支えることにもなるはずだ。

