納税者の所得水準は、自治体によってどれほど違うのか。総務省が公表した「令和7年度市町村税課税状況等の調」を基に、全国1741市区町村の所得割の納税義務者1人当たりの平均所得を算出し、ランキングを作成した。対象は2024年(令和6年)中の所得。調査は全国の市町村と特別区を対象とし、25年7月1日時点の課税状況をまとめたものだ。
本稿の「平均所得」は、総所得金額等と株式や土地・建物の譲渡所得などの分離課税所得の合計を、所得割の納税義務者数で割って算出した。給与収入そのものではなく、給与所得控除後の給与所得や、必要経費を差し引いた事業所得、不動産所得、住民税の課税資料に計上された株式等の譲渡所得・配当所得などを含む。勤め人の「年収」とは異なる点に注意が必要だ。
東京都港区の平均所得は1809.9万円
首位は東京都港区の1809.9万円。2位の渋谷区(1394.3万円)、3位の千代田区(1290.7万円)に400万円以上の差をつけた。4位以下も中央区(882.3万円)、文京区(779.6万円)、目黒区(769.5万円)と、東京の都心・城南エリアが並ぶ。トップ10のうち8つを東京23区が占めた。
東京以外で最上位に入ったのは、関西屈指の高級住宅街を抱える兵庫県芦屋市(7位、760.7万円)。8位には北海道猿払村(752.2万円)が入った。人口約2600人の村で、天然ホタテの水揚げ量日本一を掲げる漁業の村として知られる。
ほかにも、日本有数のリゾート地である長野県軽井沢町(13位、608.7万円)や、大規模な稲作で知られる秋田県大潟村(15位、580.0万円)など、第一次産業やリゾートを強みとする町村が大都市の間に割って入っている。
なお、この指標の分母は住民全体ではなく、住民税の所得割が課された納税義務者だ。住民税が非課税の人や、均等割だけが課され、所得割が課されない人は含まれない。このため、住民全体の平均的な所得水準を表す数字ではなく、所得割の納税義務者に限った平均となっている。

