セミナーレポート

リスク、ガバナンスの視点で紐解く不正対策への処方箋 落とし穴に陥らないために、取り組むべき経営課題、財務戦略の実際

 

デモンストレーション
「資金管理面における内部統制強化」

キリバ・ジャパン
アカウント・エグゼクティブ
鈴木 健

キリバ・ジャパンによるデモンストレーションでは、最初に鈴木健氏が実際にあった不正会計のケースを例に、「この種の問題を解決するためには、統制コントロールと内部統制の強化が必要」と指摘。「不正を監視する仕組みと、資金管理で極力人が介在しない環境をつくることが重要で、キリバのシステムならグローバルに複数の銀行口座を可視化することで、不自然な資金の動きを即座にキャッチできる」と強調した。

 

キリバ・ジャパン
トレジャリー・アドバイザー
石動裕康

続いて石動裕康氏は、スクリーン上に実際の画面を映し出し、キリバのシステムが銀行と直結し、人を介在させずに口座からデータを取ってくると説明。「資金の動きをわかりやすいグラフなどで表示し、キャッシュフローレベルまでデータを追うことができる」と語った。

次いで鈴木氏がもう一つのケーススタディを紹介し、「キリバのシステムは、人、資金、口座を一元管理し、資金移動のリスクを最大限抑止する」と指摘。石動氏が画面を映し出しながら「どの口座からいつだれの指示で支払いが行われているかグローバルで見ることができる。見られていることも不正の抑止につながる」とした。

最後に鈴木氏が、キリバのソリューションフレームワークのポイントとして、「マルチバンク環境」「マルチERP環境の提供」「財務業務に必要な機能をすべてモジュールで用意」「クラウド型のサービスである」ことを挙げ、「お客様の課題に応じて最適なソリューションを提案する」と結んだ。

パネルディスカッション
「実践!日本企業のグローバル・トレジャリー・マネジメント 大阪編」

パネルディスカッションでは、モデレーターの伊藤薫氏が「あるグローバル企業は全世界で保有する数多くの銀行口座をすべて可視化していた」と挙げ、日本企業にとって可視化が大きな課題だと問題提起した。これを受けてアシックスの林晃司氏は「一般論として、日本の本社は、子会社に従うべき財務のルールというものを明示できていないケースが多い。会計基準や税法というルールがあるのと同様に、財務ではグローバルで、ある一定程度の強制力を持ったルールである財務ガバナンスを作成・展開していくことが必要。簡単ではないが、それが財務のミッションだ」などと述べた。

一方、サントリーの岸本直人氏は「口座の残高情報を含めた資金ポジション管理はグローバルベースでほぼ出来上がっているが、今後、海外も含めた為替リスク管理をどのように強化していくかが課題」と語った。

また、ヤンマーの矢野芳和氏は「海外現地法人が増えており、『見える化』は喫緊の課題。特に資金繰りの『見える化』は、現地法人が納得して継続的に取り組む必要があり、本社による丁寧な説明と実務を担当するローカルのマネージャーの動機付けが必要」と現状を明らかにした。

これらの発言に対し、キリバ・ジャパンの桑野祐一郎氏は、「多くの日本企業の方と話をしてきたが、M&Aなどにより海外のフットプリントは急速に拡大しているにもかかわらず、どこも財務部門の人材はこの間ほとんど増えてなく、効率化は不可欠」などと考え方を述べた。

モデレーターの一人の日置圭介氏は「欧・米のグローバル企業は、ワン・カンパニーという意識の下、時間をかけてトレジャリーファンクションを整理し、統合的な仕組みを作り上げてきた。 日本企業は今その入り口に直面しているのではないか」と分析した。

最後に伊藤氏が「こういう場を大阪で持つことができた。これからもできる限り情報共有や意見交換の場を関西でも持ちたい」と語ると、ほかのパネリストも賛意を表明した。

 
●パネリスト
ヤンマー
経理財務部財務担当
グローバルマネージャー
矢野芳和
 
 
●パネリスト
サントリーホールディングス
財務本部 グループ財務部
課長代理
岸本直人
 
●パネリスト
アシックス
グローバル経理財務統括部付
トレジャラー
林 晃司
 
 
●パネリスト
キリバ・ジャパン
副社長
桑野祐一郎
 

●モデレーター
デロイト トーマツ コンサルティング
グローバルマネジメントインスティテュート
執行役員パートナー
日置圭介
 
 

●モデレーター
デロイト トーマツ コンサルティング
執行役員
伊藤 薫

 

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