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「病院」と名乗って大反響、開業時は2年待ち…月100体・年商3600万円を稼ぐ「持ち主にやさしい」ぬいぐるみビジネスの舞台裏

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ぬいぐるみ病院
杜の都なつみクリニック院長の箱崎さん。ぬいぐるみがカメラ目線になるように撮ってもらうのがこだわりだという(写真:筆者撮影)
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「私が働いていたお店では、布に関するアイテムならどんなものでも修理を受け付けていました。そのなかにぬいぐるみもあったんです」

杜の都なつみクリニックのような、ぬいぐるみの修理を専門とした企業が登場し始めたのは、2016年ごろ。それ以前はぬいぐるみを修理してくれる店は希少で、あらゆる手段で検索した人が、わずかな可能性にかけて「わらにもすがる思いで」修理を依頼しにくるのが常だったという。

「ぬいぐるみの修理をご依頼されるお客様はみんな一様に『どうしても直してあげたい』とおっしゃるんです。洋服の修理では見られない姿を見て、『ああ、ぬいぐるみはお客様にとって家族のような存在なんだな』と感じました」

修理の専門業者がないということは、ぬいぐるみ修理の手法が体系化されていないことを意味する。そのため、当時の箱崎さんは1体ずつ手探りで修理を行っていたそうだ。

「ひと口にぬいぐるみといっても、使われている素材やパーツはさまざまですし、一体ごとに壊れ方も違います。別のぬいぐるみを直したやり方が次のぬいぐるみには通用しない。だからこそ、ぬいぐるみの修理は試行錯誤の連続でした」

確かに、筆者が持っているぬいぐるみひとつとっても、布の素材はファーやデニム、ベロアとさまざまだ。布が違えば汚れ方や劣化具合、縫い方だって違うのだろう。たとえマニュアルがあったとしても、一元対応できるわけがない。

「布アイテムの修理を通して、一番やりがいを感じたのがぬいぐるみの修理だったんです。洋服のお直しでは受け取りの際『ありがとね』と言われることが多かったのですが、ぬいぐるみの修理では『本当にありがとうございました!』と熱量いっぱいで感謝されることが多くて。ああ、ぬいぐるみを大切にする人がたくさんいるなら、私が持っている技術を使って修理してあげたいなと感じるようになりました」

そうして「ぬいぐるみ専門病院」を設立し、独立を果たした箱崎さん。「修理屋」ではなく、「病院」としたのは、できるだけ人間のようにぬいぐるみを扱いたかったからだという。

ぬいぐるみはみな、とても快適そう…

「ぬいぐるみといえど、ただの物でなく、ご依頼者様の家族の一員なんですよね。みなさんの大切な家族だからこそ、まるで病院に入院するかのようにお預かりしたい。そして、入院中はできるだけ快適に過ごしてほしいと考えています」

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