東洋経済オンラインとは
政治・経済・投資

「私は日本株を早く売りすぎた」ジム・ロジャース氏が語るさらなる上昇可能性と、歴史的円安の裏で忍び寄る深刻事態

7分で読める
ジム・ロジャーズ
ジム・ロジャーズ氏は日本相場から為替相場まで広範囲なテーマを語りつくした(撮影:花輪陽子)
  • 花輪 陽子 ファイナンシャルプランナー

INDEX

偉大な投資家であるジム・ロジャース氏は足元の日本市場をどう見ているのか? 最新刊『株式投資1年目の教科書』(東洋経済新報社刊)の著者であるファンドマネジャーの河北博光氏との対談で、同氏は「私は早く売りすぎた」と率直に告白した。本稿では歴史的な円安相場への警告を含め、激動の時代を生き抜くための同氏の投資哲学を余すところなくお届けする。

しばらく好調な相場が続く可能性は十分

河北博光(以下、河北): 現在、株式市場は歴史的な過熱局面にあります。特に日経平均株価が7万2000円を超えるという、数年前には誰も想像しえなかった未知の領域に突入していますが、この現状をどう受け止めていますか。

ジム・ロジャーズ(以下、ジム): 日経平均が7万2000円を超えたことについて、率直な事実からお話ししよう。実は、私はすでに自分の日本株をすべて売却してしまっている。だから今のこのすばらしい高騰を見て、「いつもどおり、また早く売り急ぎすぎてしまったな!」と痛感しているよ(笑)。

だが、これは市場の本質でもある。投資の世界では、非常に長い低迷期を経て、ようやく相場が本格的に上がり始めると、往々にして人々の予測や適正水準をはるかに超えて、想像以上に高く上がっていくことがよくあるんだ。通常では考えられないほど上値を追っていく。それが今まさに日本市場で起きている。

河北:偉大な投資家であるジムでさえも「売り急いだ」と感じるほどのエネルギーが、今の日本株にはあるということですね。では、ここからの水準でも日本株にはまだ魅力があるとお考えですか。

ジム:私個人としては、この高値圏からさらに買い増しをする選択肢はない。しかし、それは「これ以上上がらない」という意味では決してない。先ほど言ったように、市場は一度火がつくと、通常の人々が期待するレベルをはるかに超えて突き抜ける。しばらくは非常に好調な相場が続く可能性は十分にあるだろう。

ただ、アメリカ株を含めこれほど長い期間にわたって強気相場(ブル相場)が続いているというのは、世界的にも歴史的にも極めて異常な状況だ。多くの人が「この上昇が永遠に続く」と錯覚し始めているが、歴史は「このようなことがいつまでも続くことはない」と警告している。熱狂の真っただ中にある時こそ、冷徹に「終わり」を意識すべきだ。

2/4 PAGES
3/4 PAGES
4/4 PAGES

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

政治・経済・投資

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数