最終的に技術者が招かれ、レムチャバン駅構内で台車の取り外し作業が行われたのは2025年3月のことである。駅構内で長期の留置が続いたこの間には、悪質な鉄道ファンによる車両部品の盗難も発生してしまった。
その後、まず台車のみが新たな住処となるSRTマッカサン工場に搬入され、SRTの手によってメーター軌に対応する改造が行われた。そして同年5月には、晴れて車体も同工場に到着し、タイでの運用開始に向けた各種改造工事がスタートすることになった。秋田を出発して1年、本当に長い道のりだった。
中古車両は日本とタイ「友好の証」だ
アディソン氏の回答からもわかる通り、現在のタイは中古車両の導入に対して門戸を開いており、慢性的な車両不足に対する一つの解決策となっている。キハ40系に続き、さらなる譲渡もありうるのではと予想できる中、これらのトラブルが水を差す可能性もあった。
過去の中古車両導入の際には、コロナ禍の影響で車両が港に長期留置されて車体が劣化し、タイのメディアから中古車両の導入が大きく非難されるという事態に発展したこともあり、このようなトラブルは看過できるものではない。中古車両は日本とタイの鉄道を結ぶ友好の証である。受注企業は日本の会社とみられているが、責任を持った対応をお願いしたいものだ。

