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タイで再デビュー、元JR東「キハ40」復活までの舞台裏 タイ国鉄「中古車両導入のキーパーソン」に聞く

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タイ国鉄 キハ40
タイ・バンコク近郊で運行を開始した元JR東日本のキハ40系気動車(筆者撮影)
  • 高木 聡 アジアン鉄道ライター
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複数の関係者によると、この20両は当初、コンゴ民主共和国の首都キンシャサに渡り、空港鉄道の活性化に用いられる予定であったと言われているが、このプロジェクトが中止になった模様で、同時に車両も宙に浮くことになってしまったものと思われる。そのような事情もあるが、再デビューまでに5年も時間がかかったのには、ほかにも理由があった。

タイへの譲渡のため、新潟貨物駅から藤寄駅へ回送されるキハ40系=2024年3月(筆者撮影)
【写真を見る】日本の港で船積みを待つキハ40系

中古車両を海外に譲渡する際は、元の鉄道事業者で書類上の廃車処理(車籍抹消)を終えてから輸出される。車両は車籍を消された時点で元の鉄道事業者の手を離れ、物流会社(フォワーダー)に渡る。輸出入に関わる手続きや、積み出し場所までの輸送や船の手配、現地到着後の輸送もフォワーダーが行う。

中古車両の価格がゼロ(無償譲渡)であったとしても、輸送に関わる経費は譲渡先の負担である。特大貨物の輸出入に詳しい関係者は、この輸送を受注したフォワーダーは、過去に鉄道車両を輸送した経験がほぼなく、知識もほとんどなかったのではないかと疑問を呈す。

タイ到着後も1年近く足止め

20両のキハ40系は2024年3月、秋田から船積み場所の新潟に向けて輸送されることになった。そして、5月に新潟東港からタイに向けて旅立った。貨物船は6月にタイのレムチャバン港に到着。車両はここで陸揚げされ、トレーラーでSRTのレムチャバン駅構内の貨物ヤードまで運ばれた。が、ここで再び、1年近く足止めされてしまうことになった。

タイへの譲渡の為、新潟貨物駅から藤寄駅へ回送されるキハ40系=2024年3月(筆者撮影)
【写真を見る】タイで再デビュー、元JR東「キハ40」復活までの舞台裏 タイ国鉄「中古車両導入のキーパーソン」に聞く(23枚)

安全運行に関わる重要な部位である台車の着脱は、原則、鉄道従事者以外が行うことはできない。陸送などで台車の取り外しが必要な場合、輸送業者は車両メーカーや鉄道事業者にこの部分を委託する。

中古車両の輸送ではコストを圧縮するために、台車を切り離さずそのまま輸送するのが一般的だ。今回のキハ40系も、新潟東港での船積み時は台車ごと吊り上げられた。しかし、SRTの線路幅は日本の狭軌(1067mm)よりもわずかに狭い「メーター軌」と呼ばれる1000mm軌間である。そのため、どこかのタイミングで台車を切り離して工場に送り、車軸を外してメーター軌に対応させる必要があったが、これが考慮されていなかった。ちなみに、キハ183系や14系の際は、日本で台車を取り外している。

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