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「明らかに父親ではない男が…」緊急避妊薬の薬局販売で"子どもへの性暴力"が見えなくなる危うさ、産婦人科医が懸念

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緊急避妊薬の薬局販売が始まったことで、若年層への対応も新たな課題になっています(写真:buritora / PIXTA)
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例えば、緊急避妊を求めて来た時点ですでに妊娠しているケースだと、これまでは遅滞なく妊娠の診断ができ、同時に性感染症への対応や、より高い確率で予期せぬ妊娠を防ぐ方法について助言することができた。つまり、産婦人科への受診が気付きや相談の機会となっていたわけだ。

もう1つ種部さんが懸念しているのは、これまで産婦人科医が役目を果たしてきた「性暴力やDVに気付き、次の支援につなげる」といった部分だ。特に16歳未満(性交同意年齢未満)への対応には不十分さが残るという。

性交するかしないか、産む・産まない、いつ・何人産むかを自分で決めるという、性と生殖の権利が暴力によって奪われているケースが絶えない。今年5月、メディアを集めた懇親会の場で、種部さんはこんなことを口にした。

「13歳の女の子が(クリニックに)やってきたときに、そのうしろに明らかに父親ではない男がついてくることもよくある。これまで産婦人科は性暴力や性的搾取による妊娠に気付く入り口と考えてきた。緊急避妊薬は出口ではなく、入り口なんです」

薬局で買う際にもルールはあるが…

2月から始まった薬局での販売では、これまで産婦人科医が処方時に経験していた問題を踏まえ、面前での服用や、すでに妊娠していることを見分けるためのチェックリストの用意、妊娠が防げたかどうかの確認(3週間後の妊娠検査の実施)、男性への販売禁止といった条件が盛り込まれた。

だが、性暴力による妊娠が疑われた場合に、被害事実を聞き取り、医療、法的支援などにつなぐことは容易でない。薬剤師には公的な相談窓口である性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップセンターの情報提供が求められるが、被害者が子どもの場合、自分で相談に行くことは困難であり、児童相談所への通告には相当な知識と訓練が必要だ。

しかし、現在行われている薬剤師向けの研修には、子どもへの性暴力に対応するために必要な内容は含まれていない。

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