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ビジネス #中国 「新•創薬大国」の衝撃

中国発の新薬は日本に届くか?「グローバル創薬競争」から取り残された日本の製薬産業への"処方箋"

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国際的な創薬競争に乗り遅れた日本の医薬品産業に、処方箋はあるのか
  • 野村 香織 福島県立医科大学 ふくしま国際医療科学センター 准教授

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医療において、医薬品は治療の根幹をなす手段の1つだ。明治の文明開化とともに日本に西洋医学が導入されると、医薬品も輸入されるようになった。そして第一次世界大戦により、主にドイツから輸入していた医薬品が途絶したのを契機に、日本は自国で医薬品の開発製造をまかなうようになった。

こうして100年以上前に壮大なイノベーションを起こした「創薬立国・日本」は今、グローバルな創薬立国のグループから外れようとしている(前回の記事:〈創薬「米中二極」時代へ〉抗がん薬候補の約4割が「中国発」の衝撃、日本市場が直面する"厳しすぎる現実")。

世界の創薬は、中国の目覚ましい台頭により、「アメリカ一強」から「米中二極体制」に移行しつつある。対して日本企業の創薬力は相対的に低下しつつあり、海外企業が国内で医薬品を開発・販売するうまみも薄れている。まず、他国と比べて薬価が安い傾向にあることが報告される中、累次の薬価改定により特許期間中でも価格は下がり続けてきた。

上図を見てほしい。トランプ大統領は2025年、アメリカの薬価を他の先進国に合わせて引き下げる大統領令に署名した。この「MFN(最恵国待遇)政策」においてトランプ政権が提示した、同一製品のOECD諸国での薬価比較では、日本の安さが顕著となった。

この状態が続けば、日本は今後どのような事態に直面しうるのか。そのリスクを考察してみたい。

次は中国発の新薬で「ドラッグロス」に

もっとも懸念されるのが、海外で使える薬が日本では承認されない「ドラッグロス」のさらなる拡大だ。グローバル展開を前提とする医薬品開発は、国際標準に準拠した厳格な規制下で進められる。日本で早期臨床試験が実施されない、あるいは国際共同治験に参加しないといった場合、国内における新薬の実用化の可能性は遠のき、これがドラッグラグやドラッグロスの要因となる。

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