ロシア、日本、イギリス、フランス、アメリカ、カナダの現地校で学んだ経験をもつ著者が、それぞれの国の「学校」という仕組みの中で驚き、戸惑いながら、自分らしさも教育も正解はない、と気づく。
興味深い1冊でした。
子どもたちだけ「昭和」へタイムスリップしている?
ところで、学校ってつくづく閉じた世界だと感じることがあります。世の中ではテクノロジーが発達して、公共施設のお掃除も警備もロボットが働いているような世の中になっていても、学校はほうきとちりとりで部屋を掃除することを手放さない。そして、不審者対策に「さすまた」(江戸時代からある道具)が配備されている。
面白いエピソードがあります。友人が中学生に「3年B組金八先生」を見せたところ、中学生はこれを新しく始まった番組だと思ったそうです。ご存じでしょうが、あのドラマは最初のシリーズが始まってからもう50年経っているのです。
でもその中学生は昔の学校だと思わなかったようです。よく見ると教室のレイアウトは当時も今もほとんど変わっていません。前面に黒板。黒板の右端には日付と日直の名前を書く。前面の壁には生活目標や心得が掲示されている。机は黒板を向いて並び、背面の壁には書写や絵画の作品が掲示されている……。

