加速や減速について、気になる癖はない。パドルで3段階の調節ができる回生ブレーキは、いちばん強くしてもそれほどではなく、BYDを思わせた。これが中国のユーザーの好みなのかもしれない。
日本仕様に採用された周波数応答ダンパーのおかげもあって、乗り心地は落ち着きがあり、しっとりしている。ハンドリングは重心の低さを感じるものの、ノーズの軽さはあまり感じられず、エンジン車に近いフィーリングだった。
インサイトを通して見える中国のカーライフ
面白い装備としては、アロマディフューザーがある。インパネ右端に3本のカートリッジを収める場所があり、センターディスプレイで好みの匂いを選べる。
中国は、アメリカや日本で好まれるいわゆる「新車の匂い」は、化学物質が原因ではないかと嫌われているなど、車内の匂いに敏感になっているという。中国産ならではの装備ということができそうだ。
ホンダは日本のブランドではあるが、シビックやアコードからは、アメリカンな雰囲気も感じられる。それと同じようにインサイトを通して、中国のカーライフが見えるような気がした。
それを歓迎しない向きもあろうし、同国の動向を知らない人も多いだろうが、ハードウェアでは日米欧で作られたクルマに近いレベルになっているからこそ、こうした特徴が新型インサイトの個性として映るのではないかと思った。

