シビアな彼のセリフには、まったくドキリとさせられます。もちろん、これは作者一流の「風刺」であり、私たち大人に向けて投げかけられる問題提起でもあるのでしょうけれど。
現代社会を生き抜く「スネ夫力」を手に入れよう!
私がスネ夫を愛してやまないのは、彼がそんな厳しい現実を見据えながらも、現実を否定するのではなく受け入れ、屈せずに立ち向かう強さを持っているからです。
大人にならないとなかなか見えてこないかもしれませんが、社会には多くの不条理や不完全なことがあります。だからといって、逃げたり、ふてくされたり、批判ばかりしていても、自分の人生をよくすることにはなりません。人生とは、どこかで腹をくくって、真正面から立ち向かわないと好転しないものなのです。
以前「リア充」(実際の生活や人生が充実しているという意味)ということばが流行しました。私はスネ夫を見るたび、「リア充」を目指すたくましさを感じ、のび太とは違った意味で励まされずにはいられません。もちろん人間としてのアラはありますが、それらを差し引いても、彼の生き抜こうとする強さには魅力を感じます。苦境を切り開こうとするポジティブさは、万人の心を打つものです。
ちょっとマジメな話になってしまいましたが、最後に、「恋愛の局面においても『スネ夫力』が助けになる」と申し添えておきます。
スネ夫と女子の共演シーンのほとんどに、口説きの名ゼリフが登場するといっても過言ではありません。たとえば「花を愛する人は心のキレイな人だって」(『てんとう虫コミックス・ドラえもんカラー作品集第6巻』(小学館)より引用)なんて、気になる女子に向かって堂々とホメてしまうのです。
スネ夫がもし現実世界で存在したら、くやしいことですが超モテ男子になることは間違いないでしょう。


