余裕ができた今になって振り返るから、まるで頑張っていなかったかのように感じてしまうのでは? とくに、自分と同年代で活躍しているアスリートや芸術家などを見ると、彼らがやってきたことの100分の1もできていないような気がして、寂しい気持ちになってしまうことがありますよね。
「彼らと比べて、自分の人生にどれほどの価値があるんだろう……」
でも、人の能力はそれぞれ。どの人の人生にも、価値があるのだと私は思っています。100メートルを10秒で走ることができる人と、20秒かかる人がいたら、それ自体はどちらも同じ価値。というのは、どっちのタイムも精一杯走った結果だからです。
でも、10秒で走れる人が手を抜いて15秒で走るのと、20秒かかっていた人が頑張って15秒で走ったのでは、後者のほうが価値がある。つまり、人と比べた相対的価値ではなく、自分自身における絶対的価値が重要なのだと私は思うのです。
人と比べるのは、今日から一切ナシ! ひたすら、自分自身の成長を見つめていきましょう。
「坂道によわくてねえ。平らな山ならいいんだけど……」
「まったく、お前は相変わらずだなあ」
子どもが小さな失敗をしたときなど、私たちはついこんなセリフを口にしてしまいます。でも、「相変わらず」とは、そんなにいけないことなのでしょうか?
こう言っている親だって、子どもがいきなり立派で正しいことばかりするようになったら、寂しい気持ちになってしまうかも……。相変わらずだけど、その相変わらずゆえにかわいいということが、世の中にはたくさんあると思いませんか?
――「いつもいっしょに宿題をやろうといって、あたしの答えをうつすだけでしょ。たまには自分でやらなくちゃだめ!」
のび太は、しずちゃんからキッパリと断られてしまいました。将来しずちゃんと結婚することは知っているけれど、これで大丈夫なのか心配になったのび太は、ドラえもんに相談を持ちかけます。
「どうもいまのところ、そんなムードじゃないんだ」
すると、ドラえもんまでが言い出します。
「あんないい子がなんだってよりによってのび太くんなんかと。もう少しましな男がいっぱいいるのに……」

