これらを繋げたI sell machines.だけで、「機械の営業をしている」という事実が明確に伝わります。さらに情報を足したければ、後ろにfor factories(工場用の)と付け加えるだけです。
「まず主語を出す」「次に動詞を出す」「その後に必要な情報を足す」というこのリズムを持っていれば、Our machines can automate processes.(弊社の機械は、工程を自動化できます)といった一見複雑そうなビジネスの会話も、迷わずに組み立てることができるようになります。
「制限英語」とは?
私が特許翻訳というシビアな実務を通じて知ったのは、効率的に伝えるための「制限英語」の世界でした。
ここで言う「制限英語」とは、決して幼稚な英語という意味ではありません。むしろその逆で、伝えるために、あえて文の構造をシンプルにする高度な手法です。誤解や曖昧性を一切許さない実務の世界では、読み手が迷わないように、使う文型や表現をあえて制限します。
一方で、私たちが学校で習ってきたのは、広く言語の知識を得るための英語であり、受験問題を解くための複雑な公式(例:prevent X from…ingなど)や長文読解が中心でした。こうした訓練は知識を深める上では役立ちますが、「伝わる英語を最短で習得する」という目的においては、遠回りになってしまうことが少なくありません。
様々な表現を暗記することに追われ、いざ話そうとしたときに、最も基本である「主語を出し、動詞を出し、必要な要素を続ける」という感覚が抜け落ちてしまうのです。
英語学習では、発音も、語彙も、4技能も大切です。しかし、それらを支える最大の土台は「文の組み立て方」にあります。
日本語の発想のまま直訳しようとしてフリーズしてしまうのをやめ、「誰が」「する」「何を」という「ワン・ツー・スリー」のリズムを掴むこと。これこそが、仕事の内容をシンプルに、正確に、そして最もわかりやすく相手に伝えるための、一生モノの英語の型なのです。


