東洋経済オンラインとは
キャリア・教育 #浪人したら人生「劇的に」変わった

「38歳で東大合格」横浜育ち、成績はオールBだった芸人が"1日10時間の勉強"を3年間続けられた執念の正体

9分で読める
38歳で東京大学合格を果たしたさんきゅう倉田さん
38歳で東京大学合格を果たしたさんきゅう倉田さん(写真:本人提供)
2/5 PAGES
3/5 PAGES
4/5 PAGES
5/5 PAGES

こうして東京大学に入った倉田さん。浪人してよかったことを聞くと「なし」、頑張れた理由を聞くと「入りたい理由がたくさんあったから」と答えてくれました。

「浪人してよかったことは1個もないので、入れるなら早く入ったほうがいいです。ただそれは事情によって違っていて、東大に落ちて慶應に入るかどうか迷っている人には浪人を勧めます。

東大に入って、自分がいかに狭い世界で生きてきたかを感じました。東大は日々学びにあふれています。似通った賢さや寛容さを持った人たちが集まっているので、その人たちと議論したり知識を共有したりする環境は特別なものだと感じています。物理とか化学とか法律とか心理学とかいろんな分野の知識を持っている友達から学べることが、東大特有の学び方なのかなと思いますし、大きな財産になっています」

東大入学式(写真:さんきゅう倉田さん提供)

また、「入る目標が1個だけだと、その理由がどうでもよくなった瞬間に勉強しなくなってしまいそうで恐ろしかったです」とも語ります。

倉田さんの“目標”はさまざまでしたが、その一つがテレビ番組『家、ついて行ってイイですか?』に出演することでした。「番組によく東大生が登場しているので、出るために入りたかった」といいます。

「理由はいっぱいあったほうがいいと考えています。ある理由がどうでもよくなった時でも、別の理由があるから勉強できます。今、高校でキャリアやモチベーションの話をする時にもいつも言うんですが、なぜここに行きたいのかを自分に問うて、はっきりさせることが大事だと思っています」

また、受験勉強を通して得たものに関しては「常識が身に付いた」という答えが返ってきました。

「日光東照宮に家康が祀られていることも、山口県の位置も、アンデス山脈がどこにあるかも知りませんでした。当たり前の地理・歴史の知識が全然なかったので、受験勉強で常識がものすごく身に付いたと感じています」

中小企業の課題を解決する仕事をしたい

この連載の一覧はこちら

現在は東京大学経済学部金融学科4年生の倉田さん。経営学・マーケティング・管理会計などを学んでおり、これからは芸人としての仕事にとどまらず、「中小企業の人と関わって、会社の課題を解決する仕事を広げていきたい」という展望を語ってくれました。

国税局での税務調査経験、芸人としての人との交流、そして東大での様々な学び。一見バラバラに見えるキャリアが、着実に一本の線として結ばれていく様子が伝わってきます。

「受験したことがなかった」という出発点から、38歳で東大に合格したさんきゅう倉田さんの道のりは、スタートラインの遅さより「なぜ行きたいか」を明確に持ち続けることの大切さを教えてくれました。

教訓:大学に入りたい理由はたくさんあっていい

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

キャリア・教育

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象