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三井住友信託「金利ある世界でもバランスシートは拡大しない」独自戦略の勝算…米山新社長に直撃

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「金利ある世界」でもバランスシート拡大ではなく、手数料ビジネスに軸足を置く(撮影:今井康一)

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国内最大手信託の三井住友信託銀行。株高・金利高を背景に業績が好調で、親会社の三井住友トラストグループは2025年度純利益が3175億円となり、2年連続で最高益を達成した。新たに発表した中期経営計画では、28年度純利益4100億円、ROE11%を目標とし、35年度には実質業務純益1兆円(25年度は3474億円)という野心的な目標も掲げた。
「金利ある世界」では、バランスシートを拡大させるほど金利収益を享受しやすいが、同行は強みとする手数料ビジネスの拡大で成長戦略を描く。今年4月にIT部門から三井住友信託銀行社長に就任した米山学朋氏に、その勝算を聞いた。

金利復活でも手数料ビジネス追求

――「金利ある世界」では、国内のバランスシートを拡大している銀行ほど優位な状況です。バランスシートの拡大ではなく、信託銀行の強みである手数料ビジネスで成長を目指す戦略に変わりはありませんか。

2025年度決算では30年度の財務目標を5年前倒しで達成し、着実な顧客基盤の拡充と成長を実現できた。しかし残念ながら、金利が正常化する中でバランスシートのサイズが意識され、3メガバンクと比べると当社の株価はそれほどパフォーマンスが良くない。

銀行界全体を見ると、30年前の預金割合は定期預金7割、流動性預金3割だった。それが長年の超低金利環境の下で、当社以外の多くの銀行では待機資金が流動性預金に溜まり、現在は流動性預金7割、定期預金3割ほどになっている。この資金が再び定期預金に移るのかという問題があり、移ったとしても定期預金の金利が高いため利ザヤを圧迫することになる。

一方、当社のバランスシートはこうした市中銀行とは異なり、現在も定期預金が7割程度を占め、30年前とあまり変わっていない。今後も定期預金による調達がメインで、バランスシート構成はさほど変わらないと想定している。銀行全体として定期預金へのシフトが起きないのならば、バランスシートの拡大余地は限定的だ。

インフレ時代においては、われわれが預金を集めてバランスシートを拡大するよりも、資産価値やアセット全体の時価に対して一定の手数料をいただくビジネスのほうが、圧倒的に成長余地が大きい。

逆に、NTTドコモを協業パートナーとして迎えた住信SBIネット銀行(8月からドコモSMTBネット銀行に商号変更)では、年間200万口座を獲得していく計画だ。流動性預金を含めた新たな預金吸収という意味では、こちらのネットチャネルに期待している。

米山学朋(よねやま・まなとも)/三井住友信託銀行社長。1968年生まれ。91年慶応大学経済学部卒業、住友信託銀行(現三井住友信託銀行)入社。2019年執行役員経営企画部長、21年取締役、24年三井住友トラスト・ホールディングス(現三井住友トラストグループ)執行役員CISO、26年4月から現職。

――バランスシートを拡大せずに資本効率を上げるには、より収益性の高いリスク資産の比重を高める必要があります。

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