東洋経済オンラインとは
ライフ #都市の下剋上

「陸の孤島」「娯楽がなさすぎて心を病む」と言われていたが…人口が水戸市を超えて1位に「茨城県つくば市」急成長の背景

6分で読める
つくば駅前
かつて「陸の孤島」と呼ばれたつくばは、どのようにして急成長したのか(写真:筆者撮影)
2/4 PAGES
3/4 PAGES
4/4 PAGES

そして、土浦が「衰退した」という見方も正確ではない。土浦市全体の人口は、ピークだった00年から23年までで約1.5%減にとどまる。市そのものが急速に縮小したわけではない。

一方、中心市街地の人口は1980年から約40年で3割以上減少した。「衰退した」と語られるのは、市全体ではなく駅前の話だ。

閑散とした土浦駅前。人よりもタクシーのほうが多かった(写真:筆者撮影)
土浦駅東口は駐車場やホテルがメイン。団体のサイクリング客で賑わっていたが、その賑わいも駅前だけのようだ(写真:筆者撮影)

土浦とつくばの「下剋上」が示したもの

土浦とつくばの関係は、「勝った都市」と「負けた都市」という単純な構図では説明できない。

土浦は、県南の中心都市として買い物や娯楽、交通機能を駅前に集めることで発展してきた。一方のつくばは、国家プロジェクトによって研究機関や住宅、商業施設を内部に抱える都市として整備された。

当初、つくばは土浦に依存する「陸の孤島」だった。しかし、高速道路や商業施設、つくばエクスプレスの整備によって、土浦を経由しなくても生活が成り立つ都市へ変わっていく。

その結果、土浦駅前が担っていた買い物や娯楽、交通の中心機能は、つくば市内や郊外へ分散した。

土浦とつくばの「下剋上」とは、一方が他方を打ち負かした物語ではない。40年かけて、都市の成り立ちの違いが表面化しただけなのだ。

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ライフ

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象