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格好の"追及の場"はなぜ"シャンシャン討論"で終わったのか? 今国会初の党首討論で高市首相が使い分けた「2つの顔」

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党首討論
党首討論の場で回答する高市首相。結果的に首相の立ち回りにうまさが目立った(写真:ブルームバーグ)
  • 泉 宏 政治ジャーナリスト
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また、討論のしんがりとなったチームみらいの安野党首は、自らの専門分野とするAI(人工知能)活用について「いかにAIに働かせるかが将来の日本を大きく左右する」と指摘したうえで「必要があればいつでも家庭教師に行く」と水を向けた。

高市首相は「家庭教師、ぜひお願いいたします」と満面の笑みで応えるなど、安野氏の「入閣」も含めた連携に意欲をにじませた。

「中傷動画」疑惑に野党は及び腰のワケ

ただ、いわゆる「文春砲」が炸裂している、昨年の自民党総裁選や年明けの衆院選での「高市陣営の中傷動画」疑惑について、野党側の追及はゼロ。野党党首の多くは「スキャンダル追及は、逆に高市首相の支持層の結束を固めさせ、SNS上でも野党への攻撃が加速しかねない」と及び腰だ。

政界関係者も「高支持率が続いている限り、野党は手を出せない」(政治ジャーナリスト)と苦笑する。

こうしてみると、今回の党首討論は「高市首相が、直前まで否定していた補正予算編成に踏み込むというご都合主義も野党は追及しきれず、しかも“親高市”と“反高市”に分断され、国家のあり方を論ずる舞台とは程遠い」(同)という、お寒い実態が露呈しただけだった。

本来なら、財政不安につながる補正予算編成は「トリプル安につながりかねない事態」(経済アナリスト)だが、5月21日の東京株式市場で日経平均株価は大幅に反発し、前日比の上げ幅は2000円を超える場面もあった。

そのため、政界では「大型連休以降も外交で得点を上げ続ける高市首相への国民の支持と期待は、まだまだ衰えそうもない」(自民党長老)との声が広がるばかりだ。

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