自動車産業界では近年、量産開発において課題の抽出/分析/再検討をより短時間・短期間で行う手法をアジャイル開発と呼び、国内では「スーパー耐久」シリーズのST-Qクラスをアジャイル開発の学びの場として活用している。
そうしたモータースポーツの現場で行われているようなアジャイル開発を、量産車開発に応用しているのがTTC-Sなのだ。
世界屈指のサーキットであるドイツ・ニュルブルクリンクを参考とした、起伏のある全長5.3kmの第3周回路(通称カントリー路)を筆頭に、全12種類の評価路があり、コースに隣接する実験棟や車両整備棟のみならず、企画・設計・デザイン領域関係者が一堂に会してアジャイル開発を行う車両開発棟によって、今回同乗したTZやESが商品としての精度を上げたという事実がある。
そうした場に置かれた、LSコンセプトのテストカーは今後、さまざまな改良が施され、ユーザーの期待を裏切らない形で世に出ることが十分に考えられる。
ハンフリーズ氏の言葉に期待を寄せて
今回のTTC-S取材の幕開けとなった、レクサスTZのワールドプレミアでのプレゼンテーションで、レクサス・チーフ・ブランディング・オフィサーのサイモン・ハンフリーズ氏は次のように話した。
「下山(TTC-S)で行われているのは、単により良いクルマをつくることではありません。モビリティの未来そのものを探求しているのです」
「センチュリーがブランドとして独立し、スーパー・ラグジュアリーを担うことで、レクサスはラグジュアリーの中心で、さらに自由に進化できるようになりました」
そうした自由な進化を象徴するのが、6輪車の次世代LSになるのかもしれない。自由に進化できるようになったというレクサスに、大いに期待したいと思う。
