「子どもの世界を広げたい」という思いは、習い事への取り組み方にも表れていた。
ソフィアさんは2歳半のときにバレエ、3歳からはフィギュアスケートを始めた。とくにフィギュアスケートのレッスン量は、同じ習い事をする子どもたちの2〜3倍。週に何度も早朝4時に起きてリンクへ送迎し、そのあと学校へ送る生活が7年間続いた。
送迎だけでなく、振り付けやジャンプなど各分野のコーチたちのスケジュール管理に、武田さんは追われる日々だったという。
すべてをかけた習い事を「あっさり辞めさせた」ワケ
習い事に関しては、武田さんのこんな思いがあった。
「学校だけが世界じゃないと、自然に感じてほしかったんです。学校でうまくいかないことがあっても、同じ目標を持った友だちが別の場所にいれば、逃げ場になると思いました」
本人が「スケートに専念したい」と申し出たため、バレエは14歳半で終止符を打った。そして16歳半で、フィギュアスケートに没頭する日々も幕を閉じた。
「ある日突然、娘が早朝4時に起きられなくなったんです。コーチを3人セットアップし、毎朝トータルで200ドルくらいのレッスン代が発生しているのに。正直、最初は怒りましたよ(笑)」
しかし、ソフィアさんが「やめたい」と言ったときは何も言わなかった。
「成長して体型が変化するとジャンプも飛びにくくなっていくし、本人が嫌だと感じたなら、それが答えだと思ったんです。無理やり続けさせても子どもの心には残らない。やりたいという気持ちがあるときにこそ、全力でやらせてあげることに意味があると思います」
