エアコンつけっぱなし――。昨今の電気代高騰を考えると、ためらう人は多いのではないだろうか。
だが、エアコンは本当に「電気代がかかるぜいたく品」なのだろうか。
「つけっぱなし」消費電力は?
空調専業メーカーのダイキン工業の担当者は、「過去のエアコンの使用感や印象が、現在もイメージとして残っている方もいらっしゃるかもしれません」と話す。
同社は「つけっぱなし」と「こまめにオン・オフ」の消費電力を比較する実験を行った。
16年に実施した検証では、最高気温約36.3度、設定温度26度の条件下で、日中は30分間隔の「こまめ切り」よりも「つけっぱなし」の方が、消費電力量が少なくなるという結果になった。
エアコンの再起動時は、部屋の温度を設定温度に近づけるため、冷房の「冷やす力」を生み出す心臓部であるコンプレッサーが動く。コンプレッサーはエアコン全体の消費電力のうち約8割を占めるという。
室温が設定温度に達した後は安定運転に変わり、安定運転時には1時間あたり数円程度まで電気代が下がる場合がある。
条件によって結果は変わるが、記者の自宅で試したところ、「つけっぱなし」と「こまめにオン・オフ」を繰り返した1カ月の電気料金はほぼ同じだった。
メーカー側も「当社の実験では、1日約35.1円の差がみられました」と説明する。
エアコン単体ではなく、住まい全体の暑さ対策も重要だという。
「エアコンの使用とあわせて、涼しく快適に過ごすための暑さ対策をおすすめします。日差しの当たる窓の外に『よしず』や『すだれ』を設置すると、熱が遮断され、部屋の温度上昇を抑える効果があります」(ダイキンの担当者)
また、風向を斜め下ではなく水平に設定することもお勧めだという。
「暖かい空気が上に、冷たい空気が下に溜まるため、風向を水平にすることで部屋全体に冷気がいきわたり、効率的に部屋を冷やすことが期待できます」(同)
担当者は最後にこう強調した。
「節電対策も重要ですが、ご自身の体調を第一に考えエアコンをなるべくためらわずに使っていただきたいです。熱中症リスク軽減にもつながります」
(AERA編集部・米倉昭仁)
