一方で、外の世界へ出ることも、山下にとって大切な刺激になっている。
最近は、時間ができると海外へひとり旅に出る。
バイクやヒッチハイクで、その国のローカルな場所へ向かうこともあるという。
言葉も、食も、文化も違う。
何より、そこには孤独がある。
「でも、食堂などで現地の人と交流すると、思いやりは世界共通だということに気づかされます」
内側を整える時間と、外の世界で孤独に触れる時間。
そのどちらも、山下にとっては自分の現在地を確かめるために必要なものなのだろう。
“本音で向き合う”ことが、なぜ今こんなに響くのか
山下が、年齢を重ねる中でより強く意識するようになったこと。
それは、自分にも人にも、正直でいることだった。
以前の取材で、山下は「人にも自分にも嘘のないように生きたい」と話していた。
その思いは、少しずつ強くなっていったという。
「年齢を重ねるごとに、少しずつ強くなっていった気がします。人格が育っていったというか、自分の中に少しずつ地図ができていった感覚に近いかもしれません。自分にも正直でいること。自分が心の深いところで何を感じているのか、どうありたいのか。そして、社会や人のために何ができるのか。そういうコアの部分を、大切にしたいと思うようになりました」
次ページが続きます:
【主演映画『正直不動産』】
