さらに注目されるのは、EUがEV、バッテリー、太陽光発電などの分野に対し、投資規制を導入する方針を示した点だ。草案では、単一の国が世界の製造能力の40%以上を占める戦略分野において、EUが投資障壁を設けるとしており、明らかに中国を念頭に置いたものとみられる。
草案によれば、上記分野でEU域外企業が 1億ユーロ(約180億円)超の直接投資を行う場合、以下の6条件のうち少なくとも4つを満たす必要がある。
中国勢の独資進出が困難になるおそれ
この法律が施行されれば中国のEVメーカーは独資で欧州に生産拠点を設けることが困難になり、欧州地元メーカーとの合弁による進出を選ばざるをえなくなる。吉利によるフォードの生産ライン買収のような進出形態は難しくなるおそれがあるのだ。
アメリカのコンサルティング会社 ロジウム・グループは、この法案が正式に施行されるのは早くても2027年以降、場合によっては28年にずれ込む可能性があると分析している。EU域内での投資や工場建設を検討する企業にとって、現在は法案施行前の「ラストチャンス」とも言える。
特に、吉利のような既存工場の買収は最も迅速かつ確実な選択肢であり、今後施行までの間の駆け込み進出が増える可能性もある。
(財新記者:安麗敏)
※中国語原文の配信は5月9日
