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「エプスタイン事件」解明のカギを握る…1冊の黒い手帳が思い起こさせる、松本清張が描いた《昭和の傑作サスペンス》

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エプスタインが遺した「ブラックブック」が思い起こさせる昭和の名作とは(写真:tetsuro125/PIXTA)
  • 小林 雅一 KDDI総合研究所リサーチフェロー、情報セキュリティ大学院大学客員准教授
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アメリカ国内世論の高まりを受け、連邦議会では超党派の議員グループが、連邦政府にエプスタイン文書の開示を強制する法案の作成に乗り出したのである。

この議員グループの中には、それまでMAGA派の代表格と見られてきた共和党の女性下院議員マージョリー・テイラー・グリーンも含まれていた(この一件を境に、彼女はトランプ大統領の敵に回ることになり、最終的に下院議員を辞職することになる)。

こうして圧倒的な世論に屈する形で、トランプ大統領は方針を転換。2025年11月19日、連邦議会を通過した「エプスタイン文書透明法(Epstein Files Transparency Act)」に署名し、これが法律として成立したのである。

「黒塗り」だらけの文書と権力者への疑念

もちろんトランプ大統領には、最後の手段として同法成立に拒否権(veto)を発動する手もあったはずだ。しかし、この法案は下院で427対1、上院では全会一致という極めて異例の圧倒的多数で可決されていた。

仮にトランプ大統領が拒否権を発動したところで、上下両院で「3分の2」以上の賛成を得て大統領の拒否権を覆すことは火を見るよりも明らか。そんな悪あがきをするよりも、大統領はこの法律にあっさり署名することにしたのだ。

このエプスタイン文書透明法では大統領の署名から30日以内、つまり2025年12月19日までに全ての関連文書を公開することを義務付けていた。ところが司法省はいつまでもグズグズして一向に文書を開示する気配がなかった。

結局、期限当日になっても司法省は約10万ページ程度の文書しか公開せず、しかもその多くが黒塗り(マスキング)だらけで、肝心の権力者や著名人らの名前は伏せられた状態だった。

年が明けても状況は同じだった。2026年1月6日の時点で、優に600万ページを超えるとされるエプスタイン文書の中で、公開されたのは全体の僅か1〜2パーセント程度に過ぎなかった。

これに対して「(エプスタイン文書に名前などが載っている)トランプ大統領やその側近、大統領と親しい一部の友人や権力者たちを守るための時間稼ぎではないか」という疑念がメディアや議会で指摘されるのは当然の成り行きだった。

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【追い詰められていった司法省】

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