好学社の声明は、あくまで「特定の政党の宣伝と思われる目的」との表現であり、政党名を名指ししていない。しかしながら参政党は同日、当該画像について、「弊党は一切関与しておらず、制作・投稿・拡散等を依頼、指示、許諾した事実はありません」と発表した。
参政党のSNS投稿では、同党のロゴや神谷代表の肖像などが「無断で使用」されていることから、「極めて遺憾」との所感が示されている。そして、掲載・削除については、党としての関与を否定。「党が促した」との声に対して、「極めて悪質な印象操作であり、弊党の名誉を著しく毀損するもの」と非難した。
しかしネットユーザーからは、「党員や支持者の責任は、党が取るべきではないか」といった意見が相次ぎ、釈明から数日がたっても、その“炎上”の火は消えていない。
ピカチュウ、アンパンマン…繰り返される"政治利用"
この騒動を受けて露呈したのは、「政治界隈(かいわい)の権利意識の低さ」だ。ただし後ほど触れるように、より本質的な問題は別にあると筆者は考えている。
まずは権利面から見ていくと、以前より"既存キャラクターの政治利用"は、たびたび話題になり、「しっかり権利意識を持っているのか」と炎上につながってきた。
例えば、2022年の参院選では、日本共産党の候補者の動画に、ポケットモンスターの「ピカチュウ」らしき着ぐるみが登場。当時のJ-CASTニュースの記事によると、ポケモン(企業名)は許可したものでないとコメントし、当該候補者を擁する党県委員会は、宣伝の参加者に着ぐるみ着用者がいたとしつつ、「無碍(むげ)にはできない」といった葛藤を明かしていた。
また2023年にも、共産党の演説会で「アンパンマン」の着ぐるみが踊り、その様子が動画として拡散。こちらも支援者が着用していたとのことだったが、問題視された結果、党サイドが権利者へ謝罪したと報じられている。
特定の「政治色」が付くことは、コンテンツにとってネガティブイメージになりやすい。子どもが好みがちなキャラクターであれば、なおのこと。出版社や作者などの権利者サイドが関与を否定するのは当然のことだ。
一方で、政党や政治家側からすれば、「支持者が好意でやったことを、頭ごなしに否定できない」といった側面もある。だから、先ほど紹介した共産党のケースのように、歯切れの悪いコメントになってしまうのだろう。
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【問題の本質は著作権より「既存コンテンツへのタダ乗り」】
