軽自動車よりも大きく、トヨタ「ヤリス」のような日系ブランドのコンパクトカーよりも小さく、そして背が高い。角ばったフォルムは、ちょっとレトロであるけれど、顔つきはモダンだ。ありていに言えば、非常にユニークなルックスをしている。
一方でEVとしての性能は十分なものがある。駆動用モーターの出力は71kW(97PS)もしくは85KW(115PS)の2種類であり、どちらでも高速道路の巡航も苦もなくこなす。
バッテリー容量は42kWhもしくは49kWh。一充電当たりの航続距離は、42kWh仕様で427km、49kWh仕様では393~477km。街乗りだけでなく、高速道路を使ったちょっとしたロングドライブにも使えるフレキシブルさがある。
しかも、嬉しいのは価格の手ごろさだ。42kWh仕様であれば284万9000円と、300万円を下回る。また、49kWh仕様でも335万5000~372万9000円だ。今年度のEV補助金は47万円である。
日本の軽自動車EVに迫る値付けでありながら、より大きなバッテリーとモーターを積み、長い航続距離を実現するというのがインスターの大きな魅力だろう。
もちろん、安さだけでなく、走りの確かさもインスターの魅力だ。実際、高速道路を走って、軽自動車以上のパワーと安定感を実感できた。EVらしい、スムーズさと静粛性に加え、モーター走行のパワフルさもある。高速走行では、登録車ならではの安定感と安心感があったのだ。
実際インスターは1年でどれだけ売れたのか?
そんなインスターの販売台数をヒョンデに問い合わせてみた。すると、発売された25年4月から26年3月までの1年間での総数は、784台だという。
その数字をどう考えるのか、ヒョンデに聞くと次のような答えが返ってきた。
「立ち上がりとしては一定の手応えを感じています。特に、ヒョンデを初めて知っていただいたお客様や、初めてEVを検討・購入された方が多い点は、このモデルの役割として意図していた部分でもあります。一方で、まだこのクルマの良さを十分に伝え切れているとは思っていません。実際に乗っていただくと評価は高い一方で、検討段階で離れてしまうケースもあり、体験機会や情報の届け方には改善の余地があります」
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【前年比270%をインスター投入で実現】
