「不登校は、子どもを取り巻く環境や背景が関係する場合もありますが、担任が授業の傍ら家庭訪問も含め丁寧なコミュニケーションを継続するのは無理があります。そこでSSWの力が必要になるのですが、以前は学校が申請した場合にSSWが出動する体制を取っていました。しかし、申請時にはすでに問題が深刻化していることもあり、SSWが早期に介入できるよう職員室に配置したのです。先生方と日常的に情報交換ができれば、何気ない会話から『あの子が休み始めた』『ご家庭と連絡がとれない』といった情報も拾うことができます」(木田氏)
このように学校が不登校支援員およびSSWと連携できる体制を整えた結果、モデル校で不登校生徒の欠席日数が減少。増え続けていた区立中学校全体の不登校生徒数と出現率も24年度に減少に転じた。
「SSR設置」を全区立小中学校へ展開
こうした成果から、25年度には全区立中学校にSSRを設置。SSRの運営は各校に委ねられているが、不登校対応巡回教員・教育センターの指導主事と不登校対策支援グループ・不登校対策スーパーバイザーで構成される「不登校対策支援チーム」が各校を支えている。
具体的には、2つの拠点校に配置された不登校対応巡回教員が担当校を週1回程度訪れ、校内支援会議に参加するほか、環境整備や学習支援、現状分析などを担当。さらに、指導主事が各校の校長や教員に助言を行う。
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【26年度からは全区立小学校にもSSRを設置】
