週刊東洋経済 最新号を読む(5/16号)
東洋経済オンラインとは
キャリア・教育

「不登校」減った豊島区、「リスタート支援」「実態把握」・・・学びの多様化学校の先駆け「高尾山学園」のノウハウで対策を加速

10分で読める
柚子の木教室
不登校児童生徒数が減った豊島区。どのような手を打ったのか?(写真:豊島区)
2/6 PAGES

「不登校は、子どもを取り巻く環境や背景が関係する場合もありますが、担任が授業の傍ら家庭訪問も含め丁寧なコミュニケーションを継続するのは無理があります。そこでSSWの力が必要になるのですが、以前は学校が申請した場合にSSWが出動する体制を取っていました。しかし、申請時にはすでに問題が深刻化していることもあり、SSWが早期に介入できるよう職員室に配置したのです。先生方と日常的に情報交換ができれば、何気ない会話から『あの子が休み始めた』『ご家庭と連絡がとれない』といった情報も拾うことができます」(木田氏)

木田義仁(こだ・よしひと)/豊島区教育センター所長。足立区教育委員会指導主事、品川区教育委員会指導主事、品川区立芳水小学校副校長、渋谷区立広尾小学校校長を経て2024年より現職。豊島区不登校対策総合計画の策定、SSW、不登校対策支援員の全中学校への配置、チャレンジクラス「スリジエ」を開級するなど、支援体制の強化と不登校対策の充実に取り組んでいる(撮影:編集部)

このように学校が不登校支援員およびSSWと連携できる体制を整えた結果、モデル校で不登校生徒の欠席日数が減少。増え続けていた区立中学校全体の不登校生徒数と出現率も24年度に減少に転じた。

不登校生徒数と出現率の推移(写真:豊島区「令和6年度児童・生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する 調査結果について」より)

「SSR設置」を全区立小中学校へ展開

こうした成果から、25年度には全区立中学校にSSRを設置。SSRの運営は各校に委ねられているが、不登校対応巡回教員・教育センターの指導主事と不登校対策支援グループ・不登校対策スーパーバイザーで構成される「不登校対策支援チーム」が各校を支えている。

具体的には、2つの拠点校に配置された不登校対応巡回教員が担当校を週1回程度訪れ、校内支援会議に参加するほか、環境整備や学習支援、現状分析などを担当。さらに、指導主事が各校の校長や教員に助言を行う。

次ページが続きます:
【26年度からは全区立小学校にもSSRを設置】

3/6 PAGES
4/6 PAGES
5/6 PAGES
6/6 PAGES

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

キャリア・教育

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象