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ライフ #廃墟モールの経済学

「オープン8カ月で運営会社が破綻」「フードコートは銀だこ、丸亀、すき家などが撤退」…千葉の「やや廃墟なモール」盛衰の訳

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BIG HOPガーデンモール印西
「廃墟モール」が「やや廃墟なモール」になった理由とは?(写真:筆者撮影)
  • 坪川 うた ショッピングセンター研究家・ライター
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印西牧の原駅前から見える「BIG HOPガーデンモール印西」(写真:筆者撮影)

「BIG HOPガーデンモール印西」は大きく2つのゾーンがあり、駅側からモールへ入るとまず「駅前ビレッジ」が現れる。まるで海外のようなデザインになっており、歩いていて楽しい。

駅前ビレッジの入り口。海外のような雰囲気である(写真:筆者撮影)

ところが「駅前ビレッジ」は27区画中物販店舗が1つもなく、市役所の出張所やクリニックが並んでいる。巨大な空き区画も存在しており、唯一営業していた飲食店も閉店してしまった。限られた人しか利用しないテナントがほとんどのため、駅から通り抜ける人はいてもモールとしての賑わいは感じられず閑散としている。

「駅前ビレッジ」を通り抜けた先にある「バリューモール」の2階にあるフードコートも半分近くの区画が空いている。営業している6店舗のうち3店舗がラーメンや中華というカオスぶりだ。モールのオープン当時は、築地銀だこ、丸亀製麺、リンガーハット、すき家とお馴染みのチェーン店が並んでいたが、今その姿はない。

筆者が2021年に訪問した際は「バリューモール」2階に大きな空き区画がいくつか存在したが、今回の26年4月訪問時にはオフィスが入居していた。以前より区画は埋まったものの、2階を歩いていても人とすれ違うことは少ない。

しかし「バリューモール」1階にはスーパーのロピア、セリア、TSUTAYA、西松屋をはじめとし、馴染みのチェーン店や日常生活にあるとうれしいテナントが並んでいる。筆者が訪れたのは平日のため人がごった返すような様子ではなかったものの、まったくもってガラガラではなく、特に無料の遊具や噴水はファミリーで賑わっていた。

回遊性が生まれていない

廃墟モールから復活しつつある「BIG HOPガーデンモール印西」だが、まだ大きな課題がある。施設の動線と形態だ。

「駅前ビレッジ」から「バリューモール」にかけて通路が長く、目的の店舗に行きづらい。たとえば駅からスーパーのロピアに行こうとすると、徒歩5分以上かかる。

また北総線の線路と国道464号を挟んで対面に、約40店舗を構える「牧の原モア」があるが、「牧の原モア」も長い通路が続く造りになっているため、両モールをブラブラと歩いてショッピングする気にはならない。

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【屋根のないオープンモールの弱点】

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