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ライフ #消滅寸前ビジネス

15年で460軒消滅…「花咲くどころかつぼみにもならず」のボクサーが38歳で挑んだ"第二のリング"は「沈みゆく銭湯」だった

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寿湯3代目オーナーの長沼亮三さん
寿湯3代目オーナーの長沼亮三さん(写真:筆者撮影)
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「僕が寿湯に来たのが3月1日。本当は1月か2月には来るはずだったんですけど、『もう1カ月薬師湯に残ってくれ』というお願いが2回あって。だから引き継ぎがほとんどできないまま、いきなりこっちにやってきたんです」

次男・雄三さんが長年かけて築き上げた仕組みを、ほぼぶっつけ本番で回すことになったのだ。

営業再開後に襲いかかった"機械の反乱"

それから間もない5月、寿湯は耐震補強工事で2カ月近くの休業に入る。この工事は亮三さんが引き継ぐ前から計画されていたもので、7月にようやく営業を再開。しかし待っていたのは、思いもよらない“機械の反乱”だった。

「1週間でひとつ壊れて、3日後に別のものが壊れて、10日後にはまた別の箇所が壊れて。直したのに、また3日後に同じところが壊れて……。もう何回もありましたね。当時は引き継いだばかりで機械やシステムを理解できていなかったから、なんで循環ポンプが漏電してブレーカーが落ちちゃうのかとか、まったくわからなかった」

原因がわからない。でも営業は止められない。なんとかしなければ――。

しかし、旧式の機械を前に、打つ手が見つからなかった。

なぜ、それまで動いていた機械が急に壊れはじめたのか。原因は約2カ月の休業にあった。「とにかく機械が古いから、休みがあると動かなくなったりするんですよね」と苦笑いする。

故障トラブルは、経営の存続に直結する問題だ。ボイラーが止まればお湯が出せず、循環ポンプが壊れれば水質を保てない。こうした基幹設備の修繕には、数百万〜数千万円の費用がかかることもある。

配管の水漏れを修理していたら別の箇所でも故障が見つかる、といった想定外の連鎖も珍しくなく、予期しない出費が資金繰りを圧迫する。大規模な修繕で再び休業に追い込まれれば、今よりもさらに客足が遠のいてしまう。

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【機械と組織、両方の問題を同時に抱えたが…】

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