単なるドロドロの“NTR(寝取られ)”エンタメドラマとして視聴するのもよし、「リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(1994年に国際人口開発会議において提唱された概念)」への問題提起を行うドラマと思って見ることも可能。極めて幅広い視聴者層に訴求するストーリーになっている。やるなテレビ東京。
原作は北実知あつきによる電子コミック『DINKsのトツキトオカ「産まない女」はダメですか?』(ぶんか社刊)。共働きで子どもを持たない「DINKs」(ダブルインカムノーキッズ)夫婦のねじれた関係を描く。
まるで“夜中のラーメン”のような背徳感
DINKsは80年代、日本で流行りかけたワードだが、令和の今、新たな世代に受け継がれている。先の見えない不景気な時代、子どもを持つことは難しく、DINKsが「勝ち組」なんて言われたりもする。
金沢アサ(宮澤エマ)と哲也(浅香航大)はそんな現代的な夫婦かと思いきや、互いの価値観に相違がある。
アサには毒親・愛子(西田尚美)へのトラウマがあり、子どもを作る気はなかった。その気持ちを理解してくれていると心を許していた哲也は、実はアサへの執着心から子どもが欲しいと密かに切望し、日夜、避妊具に穴を開けていた(こわっ)。その結果、アサは妊娠する。
大喜びの哲也。アサは予想外の妊娠に戸惑うも、芽生えた命を大事にしようと次第に考えはじめる。でもドラマはこれで終わるわけもない。高校時代から哲也に思いを寄せていた宇都宮沙也香(秋元真夏)が哲也に接近してきて……というドロドロ恋愛系サスペンス要素がひたひたと忍び寄る。
「え、死んだ?」というサムネイルがインパクトある第6話。ゾンビのようにぐいぐい近づいてくる沙也香に、哲也が「お前、気持ち悪いんだよ!」とキレて、故意ではないながら階段から突き落としてしまう。
色恋のもつれから死亡事件に発展?という深夜ドラマ流の、まるで“夜中のラーメン”のような背徳感満載の展開だ。
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【「真面目な“お勉強ドラマ”ではありません」】
