いま神戸市では「空気を運ぶより子供たちを運ぼう」と、地下鉄海岸線の中学生以下の運賃を無料にした。大人がいれば未就学児は無料というのが一般的だが、保護者が承認してフリーパスが発行されると、小中学生だけで乗っても無料だ。
一方で、阪神・淡路大震災で事業は遅れたが、インナーシティ対策として神戸市が進めた事業が進んだのは、海岸線にとっていい話だろう。
中央卸売市場の再整備事業で「イオンモール神戸南」が17年、中央市場前駅の目の前に開業。同駅には海岸線の活性化に兵庫県が協力した「兵庫津ミュージアム」も22年に全面開業した。子育て支援施設「こべっこランド」も23年にハーバーランドから和田岬に移転した。
足元で乗客は増加基調
18年にヴィッセル神戸の運営会社である楽天ヴィッセル神戸(神戸市中央区)がノエビアスタジアム神戸の運営権を取得して以来、ヴィッセルのホームゲーム以外のスタジアムの活用も一層工夫されるようになった。
スポーツや音楽などイベントの集客などで、海岸線の乗客はこのところ増加基調。1日に5万人強まで増加した。24年度には減価償却前の営業利益である「ランニング収支」が開業以来、初めて黒字化した。
神戸市は3月のダイヤ改正で、これまた開業以来初の大幅な減便に乗り出した。平日は19%、土日は34%の減便だ。ホームドアの導入を見据えて各駅での停車時間が長くなることに加え、ラッシュ時間帯以外の乗客数が少ないことに対応した運転の効率化が目的だ。久元市長がいう「いまあるインフラを賢く使う」ために、コストを抑える経営の努力は続く。
