邯鄲の女性たちはバスを降りると、茶摘みをする茶畑まで約1kmの未舗装の山道を歩いて登らなければならなかった。布団などの重い荷物は斡旋業者が雇った若者が運んでくれたが、平均年齢が60歳を超える彼女らにはきつい道のりだ。多くの女性が数十メートル進んでは息を切らして休憩し、登り切るのに1時間以上かかった。
茶畑の傍らにはトタン屋根の粗末な小屋があり、女性たちは茶摘みが終わるまでの約2週間、そこで寝泊まりする。この小屋には窓がなく、天井から吊り下げられた小さな電球をつけないと、中は昼間でも真っ暗だ。室内には上下2段の簡易ベッドが並んでおり、彼女らは持参した布団を敷いてそれぞれのねぐらを整えた。
小屋には昨年も使ったコンロや魔法瓶などの生活用具がそのまま置かれ、また使えるようになっていた。水道は来ておらず、代わりに雨水をためる水槽があり、女性たちはそれを沸かして飲み水や料理に使う。陳利英さんは去年もここで茶摘みをしたが、干ばつのために雨が少なく、飲み水が足りなくなってしまったという。
「苦労しない出稼ぎなんてない」
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