前回に続き、2026年3月26日に平壌で行われたベラルーシのルカシェンコ大統領と北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党総書記(朝鮮民主主義人民共和国国務委員長)との首脳会談に関する分析を進める。
ルカシェンコ氏は、名指しを避けつつアメリカを厳しく批判している。〈「世界的変革の現代的現実において、世界の強国が国際法の規範を公然と無視し違反している状況では、独立した国家はより緊密に協力し自らの主権を守り、自国民の福祉を向上させるための努力を結集する必要があります」とルカシェンコは述べた。/大統領の言葉によれば、ベラルーシは朝鮮民主主義人民共和国と同様に、国家の平等、内政不干渉、相互の利益の考慮という原則に基づく多極世界を支持している。/「私はあなたと同様に、われわれが他国の様子を見ることなく関係を発展させるべきだと考えています。もちろん彼らはわれわれの関係に満足しないでしょう。なぜなら彼らは競争相手だからです」とベラルーシ大統領は金正恩に向けて述べた。〉(3月26日、ベラルーシ大統領府HP、https://president.gov.by/ru/events/peregovory-s-predsedatelem-gosudarstvennyh-del-korejskoj-narodno-demokraticeskoj-respubliki-kim-cen-ynom、ロシア語より佐藤優訳)
「世界的変革の現代的現実において、世界の強国が国際法の規範を公然と無視し違反している状況では、独立した国家はより緊密に協力して自らの主権を守り、自国民の福祉を向上させるための努力を結集する必要があります」とのルカシェンコ氏の批判は、現時点ではアメリカに対して向けられている。しかし、文脈によってはロシア批判にもなりうる。状況次第では、ベラルーシと北朝鮮が連携して水面下でロシアに異議申し立てをすることも想定される。
また「私はあなたと同様に、われわれが他国の様子を見ることなく関係を発展させるべきだと考えています」という表現は、民主主義や人権尊重という基準からの西側諸国による批判をはねつけるルカシェンコ氏の意志を表明している。
贈呈品には象徴的意味がある
この記事は有料会員限定です
残り 1754文字

