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「マーラータン」の名がつけば何でもアリ…外食チェーンも続々参入、日本で独自進化を遂げる"魔改造マーラータン"の大増殖

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日本でさまざまなアレンジがされるマーラータン(写真:筆者撮影)
  • 阿生 ライター
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さらにその影響は食品以外にも及ぶ。スーパー銭湯の期間限定風呂に「麻辣湯(麻辣の湯)」が登場したり、マーラータンを食べても落ちにくいリップが「麻辣湯kiss」として販売されたり、女性アイドルが「麻辣湯アイドル」として売り出されたりと、マーラータンという名前そのものが一人歩きし始めている。

(写真:頂マーラータン・おうちでマーラータンのプレスリリースより)

マーラータンブームに乗じて各社が企業努力を見せた結果、多くの"魔改造マーラータン"が生まれた。さらに食品以外の分野にまで名前が広がることで、マーラータンは料理名の枠を超えた存在にさえなっているのだ。

マーラータンの定義は日本に入ってきた時点で変わっている

そもそも日本のマーラータンブームのきっかけは、韓国で流行っていたことの影響が大きい。「薬膳スープで野菜たっぷりなので健康にいい」という触れ込みで、日本では若い女性を中心に受け入れられていった感があるが、実際はかなり怪しい。

日本発のブランドである七宝麻辣湯は、薬膳スープで油も少なめなので、野菜中心の具材にすれば、ラーメンなどに比べて健康的と言えるかもしれない。

一方、中国発の店のスープは基本的に牛骨でだしを取っており、スパイスこそ入っているものの、油の使用もかなり多く、健康的とは言いがたい。中国現地でもマーラータンは、牛丼のようなジャンクフードの一種として認識されており、身体に良いというような推され方はしていない。中国人に「日本人の多くはマーラータンを健康的だと思って食べている」と話すと、笑われるそうだ。健康面で擁護できるとすれば、外食で野菜を気軽にたくさん摂れるというところだろうか。

薬膳スープの印象が強い七宝麻辣湯の存在や、スタイルのいい韓国アイドルが食べているといった影響もあり、「マーラータン=健康的」という広がり方をしている。しかし、そもそも日本に入ってきた時点で、本来のファストフードやジャンクフード的な実態とは違ったブランディングで広がっているのである。

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【もともとは中国でもアレンジされて広がっていった】

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