ラピダス本体が立地する千歳市では、「技人国」の在留外国人が3年で130人から305人へと2倍以上に膨らみ、駐在員の家族とみられる「家族滞在」も54人から90人へと増えている。
半導体を起爆剤とした外国人流入の中心地は千歳で、その周辺都市として恵庭にも波及が広がる——。そんな構図が浮かび上がる。半導体関連企業や物流施設の集積が進みつつある苫小牧市が13位(同83.0%)にランクインしている点も注目だ。
2位の熊本県合志市(同124.3%)も、同じく「半導体」で外国人が急増した。隣接する菊陽町に24年2月、台湾TSMCの日本第1工場が開所し、駐在の台湾人と半導体関連産業の人材が、菊陽町から周辺の合志市・大津町へと住宅地・社宅を広げている。
在留資格別に見ると、「家族滞在」はわずか7人から99人へと14倍に膨らみ、「高度専門職」はゼロから49人、「企業内転勤」も6人から32人へと5倍増した。技術系専門職と家族滞在を合わせた増加は214人にのぼり、3年間の増加分(440人)のほぼ半分を占める。
「単身赴任」ではなく家族ぐるみで腰を据えて住む駐在員の街——。数字からは合志市のそんな様相が浮かび上がる。なお、菊陽町、大津町もそれぞれ増加率129.7%、同122.4%と急増している。
外国人の雇用増の理由はさまざま
3位の大阪府泉佐野市(同113.5%)は関西国際空港の対岸に位置する。コロナ禍で大きく落ち込んだ訪日客がV字回復し、空港周辺の宿泊・物流・サービス関連で外国人雇用が急速に膨らんだものとみられる。
4位の沖縄県宮古島市(同110.3%)、6位の岐阜県高山市(同100.0%)は、いずれもインバウンド観光地系。両市とも「特定技能1号」が3年で7〜15倍に膨らんでおり、宿泊・飲食・サービス業の人手不足が外国人雇用で埋められている構図が共通する。
5位の京都府木津川市(同103.4%)は、3府県8市町にまたがる「関西文化学術研究都市(けいはんな学研都市)」の中核にあたる。情報通信研究機構(NICT)をはじめ160を超える研究施設などが集積する国家プロジェクト型のサイエンスシティーで、「東のつくば、西のけいはんな」と並び称される。
ただ、在留資格別に見ると、研究機関由来の高度人材(教授・研究者など)は30人ほどにとどまる。増加分(729人)のうち約75%を占めるのは、食品工業や物流関連とみられる技能実習・特定技能の労働力だった。一方で「技人国」は47人から104人へと倍増するなど、市内・周辺の民間企業の技術者・駐在員の流入も進んでいるとみられる。
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【トップ5圏外でも「変わり種の街」4選】
