それぞれの人口カテゴリーのトップ5自治体には、半導体、国際校、リゾート、インバウンドと共通の文脈があった。しかし、トップ5から外れた中にも、それぞれ独自の理由で外国人が大きく増えた街がある。ここではユニークな増加要因の見られる4つの街を紹介したい。
すでに数百人規模の外国人を抱えていた同村だが、3年でさらに3倍に膨らんだ。ただし、その構造は赤井川村などとはやや色合いが違う。
白馬村で最も多い在留資格は「特定活動」で、3年前の21人から465人にまで急膨張した。特定活動にはオーストラリアやカナダとのワーキングホリデー制度を使った就労者などが含まれ、現にこの2カ国(435人)で外国人の約4割を占める。さらに「経営・管理」も71人と多く、外国人がオーナーとしてホテルやスキースクールを運営している姿も浮かぶ。
五島列島の北部に位置する人口1万6000人ほどの離島自治体。同町を基地港とする大中型まき網漁業の人手不足を補うため、地元の浜串漁業協同組合が技能実習事業を開始。インドネシアから若いまき網漁業の実習生たちが、3年契約で漁船に乗り込んでいる。実際、3年間の増加分(114人)のうち、技能実習と特定技能を合わせた労働力だけで106人を占める。
東京のベッドタウンが「日本語学校の街」に変貌
常磐線で都心と直結する住宅都市。この3年で外国人住民の絶対数がほぼ倍増し、4000人を超えた。3年間の増加分(1974人)のうち、「留学」だけで1226人と6割超を占める。
市内には日本語学校「AOI日本語学院」があり、ベトナム・ネパール・スリランカといったアジア各国からの留学生を受け入れ、とりわけネパールだけで1136人と増加分(1974人)の半分強を占める。東京近郊のベッドタウンが、静かに「日本語学校の街」へと変貌しつつある。
400年以上の歴史を持つ「波佐見焼」の産地。かつては隣接する有田焼の下請けだったが、現代的デザインで独自ブランドを確立、今では長崎県最大の窯業地となった。
3年間の増加分(54人)のうち、技能実習と特定技能を合わせた労働力が34人と6割を占める。技能実習制度には「陶磁器工業製品製造」(機械ろくろ成形・圧力鋳込み成形・パッド印刷)の職種があり、波佐見焼の生産現場でも外国人労働力の活用が広がっているとみられる。日本の伝統工芸を外国人人材が支える——。そんな構図が、ランキングの数字に表れている。
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【まずは人口1万人以下のトップ50】
