こうした動きと並行するように、UR都市機構でも、団地内にある店舗を「内装などの工事開始から6カ月間または12カ月間無料でフリーレント」という、UR都市機構の「チャレンジスペース」という開業支援を実施。現在のにぎわいにも結びついている。
「どうしても郊外暮らしとなると、駅前の商業ビルもしくは車でショッピングモールに行くといった行動になりがちですが、こうした地元の小さなお店にも足も運ぶ暮らしが加わったら、楽しいでしょう?」(除村さん)
高齢化が進む巨大団地の“希望”
出店側としても、駅から遠いけれど独自の生活圏がある団地内の商店街はチャレンジする価値がある。
3年前に出店したキャンドルのお店「キャンドルStudio Lepta(レプタ)」の丹裕子(たん・ゆうこ)さんも、この商業圏に魅力を感じたひとり。
「もともとは自宅でキャンドル教室を開いていましたが、自分のお店を持ちたいと、物件を探しました。ここなら、駅前に比べたら家賃3分の1以下。それでいて、意外と若いご家族も多い。スモールビジネスに適した場所だと思い、この場所を選びました」
今回の防災イベント「DANCHI Caravan」で実感したのが、思っていた以上に若いご家族、お子さん連れが多かったということ。「昭和の団地=シニア層が多い」という先入観が外れたといえる。もちろん、こうしたイベント自体が子ども向けのものが多いせいもあるだろうが、人間でいえば還暦も近い築年数の団地に、子どもたちの笑い声が響くのは“希望”だろう。
そもそもこのイベントは、UR都市機構の入社1年目~2年目が主な担い手の「ABC-Project」。そうした彼ら彼女らが、自分の親世代、祖父母世代の住人、商店街の方々と一緒になって継続的に取り組む試みは、高齢化が進む巨大団地が生き抜くヒントになるかもしれない。
取材・文/長谷井涼子
UR都市機構 町田山崎団地
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