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築60年東京にある"昭和マンモス団地"で「1泊避難体験」 震災きっかけに11年続く防災の輪

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防災イベントの様子
1968年に入居開始した「町田山崎団地」では、最近若い世代が増えているという(撮影:片山貴博)
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こうした動きと並行するように、UR都市機構でも、団地内にある店舗を「内装などの工事開始から6カ月間または12カ月間無料でフリーレント」という、UR都市機構の「チャレンジスペース」という開業支援を実施。現在のにぎわいにも結びついている。

「どうしても郊外暮らしとなると、駅前の商業ビルもしくは車でショッピングモールに行くといった行動になりがちですが、こうした地元の小さなお店にも足も運ぶ暮らしが加わったら、楽しいでしょう?」(除村さん)

4年前に開業した和菓子屋さん「町子」は地元で介護事業を行う会社が手掛けたお店(写真撮影/片山貴博)
UR都市機構町田山崎団地の商店街「山崎団地名店街」。その先には「町田木曽団地名店街」があり、日常的な買い物がまかなえる(写真撮影/片山貴博)

高齢化が進む巨大団地の“希望”

出店側としても、駅から遠いけれど独自の生活圏がある団地内の商店街はチャレンジする価値がある。

3年前に出店したキャンドルのお店「キャンドルStudio Lepta(レプタ)」の丹裕子(たん・ゆうこ)さんも、この商業圏に魅力を感じたひとり。

「もともとは自宅でキャンドル教室を開いていましたが、自分のお店を持ちたいと、物件を探しました。ここなら、駅前に比べたら家賃3分の1以下。それでいて、意外と若いご家族も多い。スモールビジネスに適した場所だと思い、この場所を選びました」

「Lepta」の丹さん。天然素材にこだわったオリジナルキャンドルを販売。キャンドル教室も開催している(写真撮影/片山貴博)

今回の防災イベント「DANCHI Caravan」で実感したのが、思っていた以上に若いご家族、お子さん連れが多かったということ。「昭和の団地=シニア層が多い」という先入観が外れたといえる。もちろん、こうしたイベント自体が子ども向けのものが多いせいもあるだろうが、人間でいえば還暦も近い築年数の団地に、子どもたちの笑い声が響くのは“希望”だろう。

そもそもこのイベントは、UR都市機構の入社1年目~2年目が主な担い手の「ABC-Project」。そうした彼ら彼女らが、自分の親世代、祖父母世代の住人、商店街の方々と一緒になって継続的に取り組む試みは、高齢化が進む巨大団地が生き抜くヒントになるかもしれない。

取材・文/長谷井涼子

●取材協力
UR都市機構 町田山崎団地

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