しかも町田山崎団地は、団地の敷地内や隣接するエリアには、幼稚園が2園、保育園が4園あり、若いファミリーには知られた場所。町田駅近くのマンション暮らしのお子さんが園バスで通っているほど。この環境で子育てしたいと考える若い世代は少なくない。
駄菓子屋3代目は団地で生まれ育った設計士
団地内の商店街にも変化がある。一時期は空き店舗も目立ち、閑散としていたが、現在、商店会に空室はない。
イベント当日も多くの子どもたち、親子連れがひっきりなしに訪れていたのは、おもちゃ&駄菓子屋「ぐりーんハウス」。
団地ができた当初から営業を続ける、まさに商店街の顔だ。現在のオーナーの除村千春(よけむら・ちはる)さんは3代目で、本職は設計士。もともとこの団地で小学校2年生まで生まれ育ち、「この場所をなくしてはならない」と、2020年に再オープン。地元の子どもたちだけでなく、大人の居場所を守っている。
さらに「ぐりーんハウス」内の一部をシェアキッチンに改装。自分がつくったお菓子や料理を売ってみたい人の挑戦の場や、共通の趣味を持つ人のワークショップ会場など、コミュニティの場にもなっている。
長年、商業施設の設計を手掛けてきた除村さん。この商店街に出店しようとする方の相談を受け、パン屋さんやクラフトビールのお店などの内装を手掛け、一つずつお店が増えていった。なかには、「ぐりーんハウス」のお客さんだった方から設計の相談を受けて、町田木曽団地名店街にキックボクシングや空手を学ぶことができるジムをオープンしたケースも。
「オープン当初の2020年には、空室はけっこうありました。しかし、少しずつお店が増えるにつれ、今回の防災イベント以外にも、夏まつりやハロウィンなど行事が増え、商店街が盛り上がってきた感じがします」と除村さん。
2024年からは近隣の幼稚園・小中学校・大学と合同の文化祭「まちやま祭」も開催されている。
次ページが続きます:
【巨大団地が生き抜くヒント】
