「効率よく成長したい」
「ムダな時間を使いたくない」
「自分に合う環境を早く見つけたい」
これは決してせっかちなのではありません。
膨大な情報の中で生きる彼らにとって、最短ルートで最適解を選ぶのは生存戦略なのです。SNS、口コミ、AIによる企業分析など、情報があふれる世界で育ったからこそ、判断のスピードと精度を求めるのは自然な流れと言えます。
次に、AIと共に育った「協働前提」の価値観です。今年の新入社員は、生成AIを「空気のように」使いこなします。エントリーシートの構成をAIに相談し、面接練習もAI相手に行う。研修でも、調べ物は迷わずAIに投げてきたのですから、当然とも言えます。
人事担当者からはこんな声が聞こえてきます。
「テキスト作成や構成が上手い。AIで型をつかむのも早い、ただ、AIの言葉をそのまま使ってしまい、本人らしさが伝わりづらい。きれいにできすぎていて本当に理解できているのか不明」
つまり、AIを補助輪として使うのは得意だが、そこから自分の言葉に変換する力には個人差があるということ。また、完成度は高いものの同時に薄っぺらさも感じるというのです。
やはりそこは、本来の個人の能力や考え方が付加されて成果物としてみなされることには変わりないように思います。ですから、AIを禁止するのではなく、AIを使っても、最後は自分の頭で考えるという姿勢を育てることが、これからの人材育成の鍵になります。
偶然を嫌悪する
そして、厄介なのはSNSネイティブゆえの「偶然の嫌悪」です。何でも調べてから行動するがデフォルトになっているので、曖昧さに弱い部分があります。
さらに、SNSのアルゴリズムは、彼らに「自分好みの情報だけ」を届けてくれます。自分の興味がすべての人の興味であると錯覚するほどのフィルターバブルの中に閉じ込められています。
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【偶然性や曖昧さに対する不安】
