カップ麺を食べている途中、お尻にモゾモゾした違和感があった。その場で立ってみたところ、お尻に毛虫がいて悲鳴を上げた。さらにコーヒーを飲んでいる途中、一瞬だけ獣の匂いがした。もしかしたら近くにイノシシが潜んでいたのかもしれない。
正直にお伝えしたい。絶景を眺めながらの食事は、世界一のご馳走に感じた。コスパはかなりいいと思う。だけどリラックスはできない。完全にサバイバル。冒険者の飯。日々の疲れを癒やす時間ではなく、より強い自分に成長するための時間……。これが中年独身見習いの私が学んだ“ぼっち山登り”のリアルだ。
下山後こそがゴールデンタイム? 筆者が学んだ山登りの教訓
下山する前、サラリーマンとして働いていた頃に感じていた「もう日曜の夕方、サザエさんの時間か」「明日から仕事かよ。まじで会社に行きたくねぇなぁ」といった憂鬱な気持ちになった。
道中は小さな虫がほっぺにキス、目玉に飛び込んでくるなどのトラブルが発生。肉体的に疲れているせいか足腰の粘りがきかず、木や木の根をつかみながら下山した。
アスファルトの道に戻る前、自動販売機で110円の缶コーヒーを買った。これを滝の前で飲んだ10分間が、今回の“ぼっち山登り”で最もリラックスできる時間、ゴールデンタイムだと感じた。
今回の体験を経て、私は中年独身見習いとして、心のノートに下記の学びを刻んだ。
・山登りは孤独とは対極、都心よりも人との触れ合いがある
・虫が無視できないほどたくさんいて、一人になれる時間がない
・カップ麺は美味しいけれど色々と恥ずかしい
・おにぎりの塩はたくさん振っとけ
・山頂よりも下山後の飲食の方が幸福度が高くなるかも?
中年独身道は一日にしてならず。鍛錬の日々はまだ始まったばかりだ。
