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小泉進次郎氏には「防衛相」たる自覚と資質があるのか、自民党大会での現役自衛官登壇で見えた不作為と無責任さ

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自民党大会で小泉進次郎防衛相(左)と握手を交わす陸上自衛隊中央音楽隊の鶫真衣さん(写真:時事)
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さらには、勘所の悪さや決心力の欠如もうかがえる。まず、規律違反の問題化を予想できていない。マスコミの取材もいる政治的集会で、制服を着用した陸自隊員が主導的な役割を果たそうとしている。事件となることは間違いないし、それを隠し通せる見込みはない。それが見えていない。

また、阻止に踏み切れない弱さも見える。25年10月の大臣就任から既に半年近くが経過している。目前の行為を見ればやめさせる以外の選択肢はないことも承知している。それにもかかわらず何もできていない。

雰囲気にのまれたのだろう。総裁である首相以下は、祭り気分で浮かれている。そこに水を差す決心はできなかった。本来は絶対的強硬の立場をとり、一切の妥協は排すべきなのだ。それにもかかわらず「迎合する」という安寧に流れてしまった。国会では議席数に頼んで野党は揶揄できるが、事件ではその同輩議員の数にのまれた形である。

拒絶すべき事態で拒絶しない不作為である。大臣には防衛行政に関する拒否権がある。その権能を持ちながらも空しくしたのだ。その点で「防衛大臣としての資質を持ち合わせているのだろうか」との疑問も生じるのである。

クビにすべきをクビにしない

第2は、断固たる処分もできていないことだ。防衛行政を司る立場なら果断な処理を進めなければならない。だが重大な規律違反を犯した隊員をそのままとしている。さらに人事処分を回避する政府方針にも異議を唱えていない。これも不作為の1つである。

今回の事例では、懲戒免職以外にはありえない。自衛隊員は飲酒運転などの私生活上の非行でも懲戒免職となりうる。勤務上はさらに厳しく、正当な理由のない欠勤で20日を経過すれば懲戒免職となる。それからすれば政治活動への参画は懲戒免職以外はありえない。

本人も承知の上だ。10代の兵隊や20代前半の若手下士官が無知から参加したわけではない。自衛隊生活も長い38歳の中堅が自発的意思で政治行事を主導したのだ。

そこからすれば斟酌(しんしゃく)の余地はない。歌が上手だろうが音楽隊に必須だろうがは関係ない。むしろ「技能により政治的中立の規律違反を免れられる」との誤解を広めかねない。

また与党についた隊員を与党が守る前例もつくるべきではない。「政治的行為ではない」や「国歌を歌っただけ」「私人なので差支えない」との遁辞(とんじ)は通用させてはならない。

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【政治に近寄ろうとする自衛隊】

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