なお、保護者から多く寄せられる「IB教育だと日本の大学に進学しにくいのではないか」という不安に金重氏はこう答えます。
「IBで培われた力は、日本の大学においても十分に評価されますし、進路の選択の幅を狭めるものではありません。NLCS神戸では海外大学も含めた多様な選択肢が用意されています。ただし、海外進学が必須ではなく、日本の大学への進学も現実的なルートとして確保されています。
NLCSはロンドン本校を中心に、世界各国で同じ教育モデルを展開しています。日本に近いところでいうと韓国・済州校は約15年の実績があり、卒業生約120名のうち、30名がイギリスのトップ10大学、20名がアメリカのトップ30大学に進学。約9割が海外大学に進んでいます。
国内大学という選択肢もあります。例えば東京大学でも、英語による選抜(新学部・デザインカレッジ)といった新しい入試制度が広がっていますし、早稲田・慶應・上智・ICUなどは帰国生入試で受験が可能です。むしろ受験戦争を経ずに進学できるルートとも言えます。
学校のカリキュラムをしっかりこなしていれば、早慶上智レベルは十分に射程に入ります。進学指導は学校で完結しますので、塾に通う必要がないというのも、大きな違いです」
教育費は「短期的なリターン」で多寡を測れない
年間300万円という教育費は高いのでしょうか。それとも妥当なのでしょうか?
この問いに対する答えは、短期的な費用対効果では語れません。むしろ重要なのは、長期的なリターン。
海外大学進学によってキャリアの選択肢が増えること、グローバルな人的ネットワークの形成、そして英語力と思考力を兼ね備えた人材としての成長。これらは将来の可能性を大きく広げる要素となり得るため、それを近視眼的にコストパフォーマンスで語るのは不適切でしょう。
教育費を「消費」と捉えるのか、それとも「投資」と捉えるのか。それによって300万円、600万円という金額をどう感じるかが変わります。NLCS神戸のような選択肢が登場したことで、日本の教育における意思決定の幅が広がったことは間違いありません。
重要なのは「自分の家庭の状況や子育ての目標に合致しているか」を見極めること。子どもの人生を左右する教育――親子ともに納得できる進路をじっくり考え、確実に歩みを進めていきたいものです。



