アメリカとイランの間で停戦交渉が4月11日(現地時間、以下同)にパキスタンの首都イスラマバードで始まり、協議は12日早朝まで続いた。しかし、交渉は決裂。アメリカの代表団を率いたJ・D・バンス副大統領は、合意が得られないままパキスタンを離れた。
そして21日には、アメリカのドナルド・トランプ大統領は、イランが統一的な提案を出すまで停戦を延期する一方、アメリカ軍によるホルムズ海峡の封鎖は継続すると表明した。
交渉決裂の直接の原因は、イランの核兵器開発についての合意が得られなかったことである。イランはその継続を求めているのに対して、アメリカはこれを認めていない。
バンス氏は「核兵器を持とうとせず、核兵器を速やかに得ることを可能にする手段も持とうとしない」とイランが「明確に約束する」ことをアメリカ側の「中核的目標」として要求した、と説明。「イラン側がわれわれの条件を受け入れようとする状況には至らなかった」としたうえで、「アメリカ側は最後の提案を示しており、イランの出方を待つ段階だ」と語った。
事態はなぜここまでこじれているのか
ここまでの一連の流れの背後には、アメリカとイランの長年にわたる対立がある。
イランは、1970年から核拡散防止条約(NPT)に加盟している。原子力の平和利用の権利を主張しており、ロシアの支援でブシェール原子力発電所を稼働させた。一方で、核兵器の開発は否定してきた。
しかし、 2002年に核兵器転用が疑われるウラン濃縮活動が発覚し、国際原子力機関(IAEA)の監視下に置かれた。そして、IAEAの保障措置協定に基づく査察を受け入れてきたが、疑惑は完全には解消されなかった。
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【一時は関係改善に向かったが…】
