――作品を観ていると、ずいぶんライブ感があるなと感じるのですが、撮影中のアドリブは多いんですか。
山下 オフィスのシーンと、仕事終わりの居酒屋のシーンは結構自由奔放に、自分の持っているものをテーブルに出せたらいいなという思いでやりました。
福原 山下さんが全部を受け止めてくださるので、大丈夫だと思って、私は楽しく演じるようになりました。
山下 この作風が「本音で行こうぜ!」というものなのでね(笑)。何を言ってもオッケーという、そもそものステージが用意されているのが、すごいやりやすかったですね。
――『正直不動産』の醍醐味ですね。
山下 ええ。思いの丈をぶちまけるという作品の構造とキャストと、いろんな相乗効果と化学反応で、いい現場が出来上がったんじゃないかと思います。
福原 私は、永瀬先輩と泉里香さん演じる美波さんの関係を月下が茶化すシーンが毎回楽しみで。どうにか二人をくっつけたくて応援していました(笑)。
山下 ああ、男は結局振り回されるんだな。永瀬、どうすんの? と思いました(笑)。またやってるよ~、あの二人、と思っていただけると嬉しいです。懐かしい関係性ですね!
福原 面白いです!
多彩な共演陣が映画の面白さを多層化させた!
――永瀬は盟友でライバル、市原隼人さん演じる桐山との鍔迫り合いの名場面が、本作の大きな見どころです。
山下 男臭さが滲み出ていたと思います。元同僚を心から心配して、彼のために何ができるかと真剣に向き合うのは非常に映画的だと思いました。行動と本心のレイヤーが何層か重なって、男同士の関係に深さと濃さが出ました。
取っ組み合いのシーンは、「こうしたほうがいいんじゃないか」と結構そこもアドリブ的な感じで撮影現場でああだこうだとやりましたね。結構大変な撮影でした。目指しているところは一緒なんだけど、やり方が違うからぶつかっていく永瀬と桐山の感じを出そうとして、二人で話をしましたね。素直になれない男同士の感情を想起させるには、と。熱い場面になりましたね。
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【幻だったのかなと】
